No.0820
いぬのあし
犬の足
高ヒット
放送回:0516-A  放送日:1985年10月05日(昭和60年10月05日)
演出:殿河内勝  文芸:沖島勲  美術:西村邦子  作画:上口照人
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昔の犬は三本足でしたが、五徳から1本もらいました

神様の国の話です。その国には、神様とたくさんの動物が楽しく暮らしていました。

神様はいつもどおり、動物たちを点呼した後、遊んでくるよう言いました。動物たちは元気に走り出しました。ところが、犬だけは走り出しません。犬には足が3本しかありませんでした。神様も、犬が元気に遊ぶことができない様子を見て心配していました。

あるとき、見かねた神様が他の動物の足を1本取って、犬に付けてあげました。すると犬は喜び、駆け出しました。ところが、足を取られた方は3本足になってしまったので、元気に遊ぶことはできません。これをひたすら繰り返して、結局は、元通り犬の足が3本足になり、一時的に足を取られた他の動物たちは、犬を白い目で見ていました。神様はほとほと困り果てました。

夜、神様が熱燗(あつかん)をつけるために五徳(ごとく)の上に土瓶を乗せ、炭をくべようとしましたが、五徳の足が邪魔をして炭を上手くいれることができません。犬の足のことでいらいらしていた神様は、ついには怒って土瓶を五徳ごとひっくり返してしまいます。

その時、五徳をよく見ると足が4本ついていました。神様はここでひらめきます。「立っているだけなら、足は3本で十分だ!」神様は、五徳の足を1本取り、犬に付けてあげました。犬は喜び、他の動物たちと一緒に遊びはじめます。

その夜、神様は上機嫌です。犬が元気になった上、五徳の足が3本になったので、土瓶を持ち上げることなく炭をくべることができるようになったからです。

(投稿者: tom 投稿日時 2011-11-6 14:07 )


ナレーション常田富士男
出典青森県
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追加情報
本の情報講談社テレビ名作えほん第096巻(発刊日:1988年3月)
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※掲載情報は 2011/11/6 15:52 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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Perenna  投稿日時 2020/7/12 22:32
この昔話と似たような話は、未来社の「紀州の民話」にも収録されています。
「犬とゴトク」という題名です。

むかし、犬は三本足で、ゴトクの足は四本ありました。
ピョコン、ピョコンと三本足で歩いている犬を見た神様が、
「犬の足が三本では不便でかわいそうじゃ。ゴトクはじっとしているから、四本もいらんだろう。一本とって犬につけてやろう」といって、ゴトクの足を一本とって、犬につけてやりました。
ほいで、犬は四本足に、ゴトクの足は三本になりました。
そのため、犬は小便をするとき、神様からもらった足にかかるともったいないと、足をあげるんやそうです。

和歌山県那賀郡貴志川町に伝わる話だそうです。
青森県の話とはどのような関係があるのでしょうか?
まゆぽん  投稿日時 2018/9/13 18:11
こんにちは!
子どもの頃これを見ていて、犬(動物たち)の足が三本の時の暗〜い顔と、四本になった時のむっちゃ明るい表情のギャップがなんとも言えなかったのを思い出しました。
たった一本の違いであんなに表情が変わるんですねぇ。^_^
まゆぽん  投稿日時 2018/7/14 13:09
三本足の時は暗い表情だった犬が、四本になった途端に目がキラキラしてすごく嬉しそうに走り回っていたのが印象的なお話でした。
ゲスト  投稿日時 2017/11/7 23:20
少々付け足しをさせていただきますと…
その後、犬はもらった足を大事にして
おしっこの時には足を上げるのだそうです。
ゲスト  投稿日時 2017/11/7 14:20
少々付け足しをさせていただきますと、
犬はもらった足を大事にし、おしっこの時は足を上げるようになったそうです。
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