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きつねの花嫁(きつねのはなよめ)

放送回No.0800(0503-A)
放送日1985年07月06日(昭和60年07月06日)
出典愛知県
クレジット演出:池原昭治 文芸:沖島勲 美術:池原昭治 作画:塚田洋子
ナレーション市原悦子

あらすじ

昔、三河の国の宇頭(うとう)という所に、とんでもないイタズラ好きな与太郎という若者がいました。今日も、薬師様にお供えしてあった油揚げに釣り針を仕掛けて、キツネを釣るイタズラをしていました。

イタズラに手を焼いた母親は、嫁さえもらえば与太郎も落ち着くだろうと考え、村の鎮守様に「どうかせがれに良い嫁が来るように」とお願いしました。そのおかげか、村の庄屋さんの紹介で、与太郎にも隣村から器量よし(美人)の嫁さんが来ることになりました。

祝言(結婚式)の前日、与太郎は隣村との境にある川へやって来て、花嫁行列がやって来るのをいまかいまかと待っていました。日もとっぷりと暮れ、いよいよ花嫁行列が川の対岸へやってきました。行列は川の手前で止まり、馬の背に乗った美しい花嫁さんが「おいでおいで」と与太郎に手招きをしました。

与太郎は、大喜びで川に飛び込み必死に泳ぎ始めました。与太郎は「村境にこんな川があったかな」とちょっと疑問に感じましたが、それでも一生懸命に泳ぎました。すると、花嫁行列や川が消え、辺りはナス畑に変わりました。

それでも気が付かない与太郎は、必死でナス畑の中を泳ぎ続けていました。この様子を見た仲人の庄屋さんが「与太郎しっかりしろ」と声をかけました。ようやく気が付いた与太郎は逆ギレし、キツネが庄屋さんに化けていると思い込み、庄屋さんを棒で殴りつけました。

なんやかんやで与太郎の祝言はめちゃくちゃになりましたが、どうにか無事に祝言を終えました。しかし、実際に与太郎の嫁になったのは、器量よしではない豪快な性格の働き者な女でした。与太郎はすっかりこの嫁の尻に敷かれてしまい、嫌々ながらも百姓仕事にも精を出すようになったそうです。

(紅子 2012-11-3 23:44)


地図:愛知県岡崎市宇頭町(地図は適当)

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