ある山の中に娘の姿に化けて現れ、山道を通る村人たちをからかって遊ぶタヌキがいた。友だちのヘビはそんなタヌキを見て、自分も娘に化けて村人をからかってみたいと言う。
タヌキは「化けるには自分の毛をひとつまみ頭に乗せないといけない」しかしヘビには毛がない。そこでヘビはほんの数本はえているまつ毛で化けてみることにした。
まつ毛は本数が少ないので、ヘビは毎日少しずつ数本のまつ毛を痛い痛いと泣きながら抜き、両手いっぱいの毛を集めた。少し毛が多すぎる気もするが、とりあえずタヌキは化け方を教えた。
いよいよ村人が通りかかったとき、ヘビは娘に化けたが…毛が多すぎたのか、正体がヘビだったためか、恐ろしい山姥のような姿になってしまい、からかうどころか村人は一目散に逃げて行ってしまった。
(投稿者: ゲスト 投稿日時 2012-6-5 23:08 )
ナレーション | 常田富士男 |
出典 | 大分のむかし話(日本標準刊)より |
出典詳細 | 大分のむかし話(各県のむかし話),大分県小学校教育研究会国語部会,日本標準,1975年10月01日,原題「ゆうれいになったヘビ」,採録地「大分市」,話者「上野義作」,再話「酒井哲真」 |
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