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豆腐の病気(とうふのびょうき)

放送回No.0764(0479-B)
放送日1985年01月19日(昭和60年01月19日)
出典松谷みよ子(角川書店刊)より
クレジット演出:しもゆきこ 文芸:沖島勲 美術:しもゆきこ 作画:今村春美
ナレーション市原悦子

あらすじ

昔々、ある所に働き者の豆腐の若者が住んでおった。

豆腐の若者は色白で、マメ(元気)で、男前であったので、大根の娘っこも、ごぼうの娘っこも、にんじんの娘っこも、そして子持ちのなすびも皆彼に憧れていた。

豆腐の昼飯は、大根、ごぼう、にんじんの娘がそれぞれ心を込めて作ってくれたお弁当だった。それで、豆腐は毎日おいしいお弁当を腹いっぱい食って、おまけに身の周りの世話までしてもらっていたのである。ところが、こうして皆に世話をやいてもらっているうちに、豆腐はだんだんいい気になってきた。

年に一度の村祭りでの事。豆腐は、里芋と酒を飲みながら話をしていた。里芋は豆腐に、お前さんは誰を嫁っこにするつもりなんじゃ?と、尋ねると、豆腐は大根もごぼうもにんじんも好きじゃねぇと言い、なすびにいたっては年寄りはごめんじゃよ、と言って大笑い。

さすがに里芋は怒り出した。普段、皆にあれ程世話になっておきながら!豆腐の態度に腹を立てた里芋は、娘っこ達を集めて、あんな奴の世話をやく事はねえと言った。里芋の話を聞いた娘っことなすびは、顔色を変えて怒り出してしまった。

それからの豆腐は、誰からも世話をやいてもらえなくなり、初めてどんなに皆に世話になっていたのか、身にしみて分かったのだった。

そのうち、豆腐は病気になってしまった。娘っこと、なすびが豆腐の見舞いに行くと、豆腐は皆に酷い事を言って悪かったと、心からわびた。豆腐はしきりに死ぬかもしれないと弱音を吐くので、皆は縁起でもない事を言うな、マメ(元気)じゃ!マメになれと言葉をかけた。

しかし豆腐は震える声で「ダメなんじゃよ・・・オラは豆腐だから、もう元のマメ(豆)には戻れん」と、言って嘆いたとさ。

(投稿者: パンチョ 投稿日時 2012-8-24 1:24 )


地図:富山県下新川郡(地図は適当)

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