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かがしの神さん(かがしのかみさん)

放送回No.0756(0476-A)
放送日1984年12月29日(昭和59年12月29日)
クレジット演出:こはなわためお 文芸:沖島勲 美術:阿部幸次 作画:塚田洋子
ナレーション市原悦子
備考越後の民話(水澤謙一,未来社)では、新潟県東頚城郡松之山村湯元で採録とのこと。

あらすじ

ある年、稲の実りもよく秋は豊作と思われたが、雀たちがついばんでお米を食べてしまうのでした。スズメを追い払っても追い払ってもきりがない。そこで九兵衛(きゅうべえ)が本家に相談に行くと、かがし様(カカシ)を作ってはどうかという話になった。

早速、九兵衛は夜なべしてかがし様を三体お作りして、田んぼの三ヵ所に立てた。「正月にはご馳走しますので、田の米を守ってください」とお願いすると、かがし様は歌を唄いながらスズメを追うてくれた。その甲斐あって、その年は上作となった。

やがて年の瀬となり、かかに言ってかがし様への御礼の膳を、床の間に三つ用意させるた。すると、器量の良い可愛い娘が高窓から顔を出し、三人が床の間の膳に座った。美しいかがし様をみたかかは、九兵衛の隠し女(愛人)と勘違いして怒り出し、激しい夫婦喧嘩が始まった。

この夫婦喧嘩を見た三人の娘たちは、慌ててと高窓から一人二人と逃げて行った。これに九兵衛がハッと気付いて、三人目を取り押さえて、外に出さないようにした。

夜も明けて元旦の朝となり、本家の爺さんが九兵衛に家に寄ると、稗俵(ひえだわら)一俵をしっかりと抱いた九兵衛の姿があった。これはどうしたことだと尋ねると、これこれこうだと九兵衛は語って聞かせた。

本家の爺さんは「せっかく福の神が来たというのに、かかが心得違いをしたばかりに、金三俵になるところが稗俵一俵になっただな」と言いました。このことがあってから、九兵衛は毎年の年の瀬には、かがし様の数だけお膳を用意して、お礼をしたそうです。

(投稿者: araya  投稿日時 2011-12-10 9:01)


地図:新潟県十日町市松之山湯本(地図は適当)

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