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シジミの恩返し(しじみのおんがえし)

放送回No.0752(0473-A)
放送日1984年12月08日(昭和59年12月08日)
出典福井県
クレジット演出:森川信英 文芸:沖島勲 美術:渡辺由美 作画:森川信英
ナレーション常田富士男

あらすじ

昔、福井県上中の里に親を亡くした幼い姉弟がおって、姉は近所の手伝い、弟は薪運びをして細々と暮らしておった。

ある嵐の日、弟が山から帰ってくる途中、小川の中から助けを求める声が聞こえてきた。それは急流に流されているシジミの子供達じゃった。弟はシジミの子供達を助けようとしたが、川に落ち流されてしもうた。

しばらくして、心配して探しに来た姉がなんとか弟を川から助け上げたが、その夜から弟は高い熱を出して寝込んでしもうた。姉は夜通し看病したが、弟の病は重くなる一方じゃった。

翌日、まだ土砂降りの雨の中を姉は水を汲むために小川に出かけた。すると、またシジミの子供達が急流に流されながら助けを呼んでおった。姉は急いで石を川底に沈めて溜まりを作り、そこにシジミの子供達を導いて急流から助けてやった。

シジミの子供達は姉に感謝し、さらに自分達を家族のいる川上の池に戻してくれないかと頼んだ。姉は一旦家に戻り、弟の具合を見てから、もう一度小川に行って、シジミの子供達を集めて川上の池まで運んでやった。こうしてシジミの子供達は助けられ、家族の元に帰れたのじゃった。そうするうち、雨はいつの間にか止んでおったそうな。

翌日はすっきりと晴れたが、弟の病は一向に良くならなかった。そこへトントンと戸をたたく音がする。姉が戸を開けてみると、昨日助けたシジミの家族が大勢訪ねて来たじゃった。シジミの長老が進み出て姉にお礼を述べ、恩返しに宝の水と味噌を姉に贈った。

姉がシジミに言われた通り、宝の水と味噌で味噌汁を作り弟に飲ませると、弟の顔色が良くなり熱が下がった。姉も飲んでみると疲れが取れ、体中が生き生きとしてきた。シジミにもらった味噌汁は飲んでも飲んでも減らず、それを飲んだ兄弟は元気でよく働いたので、暮らしは見違えるほど良くなり、姉弟はいつまでも仲良く暮らしたということじゃ。

 (投稿者:ニャコディ 投稿日時 2014/4/5 17:01)


地図:三方上中郡若狭町の旧上中地区 (地図は適当)

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