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No.0718
いしのしたのちゃわん
石の下のちゃわん

放送回:0451-A  放送日:1984年07月07日(昭和59年07月07日)
演出:小林治  文芸:沖島勲  美術:なかちか東  作画:加藤鏡子
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蛇に石を投げれば和尚さんに石がぶつかる!こっそり隠した小判の話

ある夏の暑い日、旅の若者三人連れが川越のお寺で一休みしていました。

やがて、一人の若者が厠(かわや)のためにお寺の裏庭へ行きました。若者が用を足そうとすると、井戸の横の石の上に白い蛇がいて、若者を睨みつけていました。怒った若者が石をぶつけても、白い蛇はそれにもめげずに石にしがみ付いていました。

その頃、寺の縁側に座っていた和尚さんの頭に、どこからか石が飛んでぶつかりました。次々に石が飛んでくるので、和尚さんの頭は血だらけになりました。縁側にいた二人の若者たちは投石の犯人だと疑われ、すっかり困っていた所に厠の若者が戻ってきました。

実はこの和尚さんは、石の下に長年かかって貯めた小判を隠していたのです。それを誰かに盗まれないかといつも気になり、その思いが和尚さんも気が付かないうちに蛇の姿となっていたのです。厠の若者から白い蛇の話を聞いた和尚さんは、少し恥ずかしそうに小判の事を打ち明けました。

あさましい心を恥じた和尚さんは、小判の入っていた茶碗を井戸に投げ捨て、貯めた七両の小判を三人の若者に譲りました。そして、和尚さんはますます精進を続け、旅の若者たちは楽しい旅を続けました。

(紅子 2011-12-14 2:56)


ナレーション市原悦子
出典川崎大治(童心社刊)より
出典詳細日本のふしぎ話(川崎大治 民話選3),川崎大治,童心社,1971年3月20日,原題「石の下のちゃわん」
場所について江戸は神田
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※掲載情報は 2011/12/14 2:56 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
7件表示 (全7件)
Opera  投稿日時 2022/1/28 10:46
舞台が川越だから、東京じゃなくて埼玉じゃないかな?
頭方  投稿日時 2018/11/30 9:40
下唇おじさん、年老いたお坊さん役だけど少しひねくれてるな。
ゲスト  投稿日時 2017/8/3 19:33
このアニメにおける下唇おじさん、痩せ男、泥棒髭の太った男の初登場回。
ゲスト  投稿日時 2016/1/23 16:50
川越の民話に下記の似た題名の話があった。(なお内容は未確認。)

「小江戸の民話」 文/市川栄一 絵/池原昭治 さきたま出版会 1996年
わらう民話
『小判と小石』

「川越の民話と伝説」 新井博 有峰書店新社 1990年 
 「埼玉県の民話と伝説」(全3冊)のうちの「川越編」を改題し、
 新装版として発行された本です。
町に伝わる民話と伝説   市内中・南部   通町 
『孝顕寺の小蛇』
  *川越の通町に昔、孝顕寺という禅宗の寺があったが、
   城主松平大和守家のお供寺とて所変えの時に殿様に従って前橋に移転した。
http://www.maroon.dti.ne.jp/kwg1840/minwa.html
じゅりあちゃん  投稿日時 2014/7/21 11:24
 下唇おじさん(私は顎と思っていたので、アゴ吉という名前を勝手につけましたよ)がお住職に。最後は改心したようですが、「茶碗は捨てましたが、小判はここに。」という相変わらずのひねくれっぷりは健在ですね。
マルコビッチ  投稿日時 2011/10/18 20:43
小林さん大好きです!!
マニアック  投稿日時 2011/10/18 20:33
小林作品おなじみのキャラクターたちが、この作品で初めて、顔を揃える。
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