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六助稲荷(ろくすけいなり)

放送回No.0692(0434-A)
放送日1984年03月10日(昭和59年03月10日)
出典京都府
クレジット演出:三善和彦 文芸:沖島勲 美術:渡辺由美 作画:柏木郷子
ナレーション市原悦子

親切すぎると単なるありがた迷惑だって事

昔、京都の峰山(みねやま)の内記(ないき)に、六助という男が女房と一緒に暮らしていた。
六助は、とても働き者でとても親切好きな男だった。

ある日、小原境(おばらざかい)の峠でカヤを刈っていると、キツネの巣穴を見つけた。巣穴入り口のカヤが茂っていたので、風通しを良くしてあげようときれいに刈り取ってあげた。

その夜、六助が寝ているとキツネがやってきた。カヤを掃除してくれたお礼にと「伏見の富クジを買えば、絶対当たるよ」と教えてくれた。喜んだ六助は、クジを買う金を作るために戸や障子を売り払い、伏見に向かった。しかし、やっと着いた伏見の富クジ発売日は、まだまだ4か月も先の話だった。

手ぶらで帰った六助を見た女房は激怒したが、どうしようもない。その夜は、戸や障子がない北風がぴゅーぴゅー吹き込む家の中で、ガタガタ震えながら布団にくるまって寝た。そこへまたキツネがやって来た。「戸や障子がないと風通しが良いだろう」と言い捨てて去って行った。カヤを刈り取られた事に対する、キツネの復讐だったのだ。

悪気はなかったとはいえ、キツネに悪い事をしてしまった事を詫びて、六助は風よけのために巣穴の前に大きな石を置いてあげた。その石は小原と内記の境にあって「六助いなり」と呼ばれるようになった。

(紅子 2011-8-22 4:40)


地図:内記(地図は適当)

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