放送回 | No.0065(0039-A) |
放送日 | 1976年07月03日(昭和51年07月03日) |
出典 | (表記なし) |
クレジット | 演出:児玉喬夫 文芸:沖島勲 美術:阿部幸次 作画:猿山二郎 |
ナレーション | 市原悦子 |
備考 | 登場人物の名前から予測できるのは奄美大島に伝わる「天女の羽衣伝説」が元になっているかもしれないと、紅子が予想中。 |
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ある村に、ミケランという若者がいました。ある日、ミケランが畑からの帰り道に美しい羽衣を見つけ、どうしても欲しくなって持っていたカゴの中にそっと入れました。しかし、その羽衣は下界に遊びに来ていた天女の物だったのです。天女は羽衣を奪われて天上に戻る事が出来なくなり、ミケランと一緒に暮らすようになりました。
天女は七夕と名のり、何年かたつうちに地上の暮らしにも慣れてきました。ある日、七夕は天井に隠してあった羽衣を見つけました。羽衣をまとった七夕は、「わらじを千足つくって竹の下に埋めて下さいね」とミケランに言い残し、天にのぼっていきました。
数日後、ミケランが千足のわらじを竹の子の周りに埋めると、竹の子が天に向かってどんどん成長しました。さっそく七夕のいる天上界に向かって竹を登りはじめましたが、あと一歩のところで竹の成長が止まってしまいました。一生懸命に自分の名を呼ぶミケランの声に気が付いた七夕は、手を伸ばして愛する夫を天に引き上げました。
二人は再会を喜びましたが、七夕の父親は下界人と結婚した事を快く思っていませんでした。ミケランを困らせてやろうと、父親は炎天下での瓜畑の番を言いつけました。とても喉が渇き我慢できなくなったミケランは、畑の瓜をひとつ取ってかぶりつきました。すると瓜から大量の水があふれ出し、大きな天の川となってミケランと七夕を引き離してしまいました。
二人は天竜星(てんりゅうぼし)と織姫星(おりひめぼし)となり、一年に一度だけ、七夕の日に会う事が許されました。
(紅子 2011-10-15 3:08)