放送回 | No.0064(0038-A) |
放送日 | 1976年06月26日(昭和51年06月26日) |
出典 | (表記なし) |
クレジット | 演出:藤本四郎 文芸:沖島勲 美術:青木稔 作画:高橋信也 |
ナレーション | 常田富士男 |
昔ある村に、田吾作という働き者の百姓がいました。
息子が足を怪我して動けないので、いつもは二人でやる代かき(しろかき)を田吾作一人でやる事になりました。しかし、馬は思い通りに動いてくれずなかなか仕事がはかどらず困ってたところに、見知らぬ小僧さんがやってきて馬の鼻とりをやってくれる事になりました。
小僧さんは、陽気な唄を歌いながら上手に馬の手綱を引いてくれたので、田吾作は大助かり。次の日、田吾作が田植えをしていると、またあの小僧さんがやってきて田植えを手伝ってくれました。小僧さんの歌う田植え唄のおかげで、田植えは随分はかどりました。
やがて、夕方を告げる鐘が鳴り始めると、小僧さんは「大変だ!」と大慌てであぜ道を駆け出しました。すごい勢いで走っていた小僧さんがつまずき転んだので、田吾作が駆け寄ると、なんと小僧さんはお地蔵さんに姿を変えました。
きっと困っていた田吾作をみかねて、お地蔵さんが手伝ってくれたのでしょう。それから村人たちと力を合わせて、お地蔵さんの祠を建てて、いつまでも大切にしました。
(紅子 2012-3-15 6:01)