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さるやの石(さるやのいし)

放送回No.0636(0399-A)
放送日1983年07月02日(昭和58年07月02日)
出典江馬三枝子(未来社刊)より
クレジット演出:河内日出夫 文芸:沖島勲 美術:海野竜一 作画:河内日出夫
ナレーション市原悦子

あらすじ

昔、岐阜の下呂村に仲の良い夫婦が住んでいた。

ある日のこと、亭主が野良仕事に出かけると、畑の横の草むらに親とはぐれた一匹の子猿を見つけた。この亭主は優しい男で、腹を空かせていた子猿に自分の弁当を半分わけてあげた。すると子猿は、帰り際に亭主の後について来たのだ。亭主はこの子猿を自分の家で飼うことにし、女房のハルも、この子猿を「さるや、さるや」と呼んでたいそう可愛がった。

そして子猿は成長すると夫婦の仕事の手伝いをするようになった。さるやは畑仕事の手伝いや、時には亭主に代わって馬を家まで曳いて帰ったりもした。

やがて養蚕(ようさん)の時期になり、夫婦は蚕の世話に忙しく働いていた。ところがどうしたことか、この年はネズミがたくさん出て、夜中に大事な蚕が食い荒らされることが度々あり夫婦は困ってしまった。すると、利口なさるやは夫婦の心配を察したのか、自分が蚕の番をするというような仕草をした。

こうして、さるやが夜中に蚕の番をしてくれたおかげで、夫婦は大助かり。今まで以上に仕事に精を出すことが出来た。そしてネズミの被害もなくなり、その年は良い繭(まゆ)がたくさん取れた。

さて、何年もの歳月が過ぎ、夫婦から愛されたさるやも寄る年波には勝てず、ある年の春とうとう死んでしまった。夫婦はたいそう悲しみ、さるやの墓を下呂森八幡のそばの畑の横に作ってあげた。

そしていつごろからか、この墓の小石を持ち帰って祀ると、ネズミの害がなくなるという話が広まった。今ではこの石のことを、さるやの石と呼んでいる。

(投稿者: やっさん 投稿日時 2012-7-21 19:46)


参考URL(1):http://blogs.yahoo.co.jp/nao31n31n/15587255.html
地図:さるやの墓は下呂村森八幡の向かいの畑の中※出典本により

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