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どんどこの阿弥陀様(どんどこのあみださま)

放送回No.0619(0388-A)
放送日1983年04月16日(昭和58年04月16日)
出典茨城県
クレジット演出:前田康成 文芸:沖島勲 美術:西村邦子 作画:前田康成
ナレーション市原悦子

みんなから愛され「おんぶのじっち」とよばれた男の話

昔、ある村に「どんどこ」とよばれる薄気味悪い杉木立があり、そこには古いお堂の跡がありました。そしてこの村には、炭焼きの男と幼い娘が住んでいて、男はいつも重荷を背負ってすっかり腰が曲がっていたので、みんなから”じっち”と呼ばれていました。

ある春の夜のこと、町に炭を売りに行っての帰り道のどんどこで、阿弥陀様がドサッとじっちの背中におぶさってきました。じっちが阿弥陀様が指さす方向へ歩いていると、いつの間にか阿弥陀様はいなくなっていました。

何日も続く不思議な出来事に「きっと昔どんどこにあったお堂の阿弥陀様だろう」と思った村人たちは、みんなで相談してお堂を建て直すことにしました。早速、朽ち果てていた古いお堂を片づけていると、がれきの下からあの阿弥陀様が出てきました。阿弥陀様を新しいお堂におまつりして、じっちは毎日手を合わせました。

何年もの年月がすぎ、じっちは本当のじっちになりました。娘も大人になり沢山の孫が産まれ、じっちは幸せでした。村の人たちは、この男をうやまい親しみを込めて「おんぶのじっち」とよんで、後々まで語り伝えました。

(紅子 2011-12-17 0:39)


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