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カケスと百姓(かけすとひゃくしょう)

放送回No.0562(0352-A)
放送日1982年07月31日(昭和57年07月31日)
出典神奈川県
クレジット演出:殿河内勝 文芸:沖島勲 美術:阿部幸次 作画:殿河内勝
ナレーション市原悦子

あらすじ

丹沢の秦野に一人の百姓がいた。ある日、昼飯を食べて一休みしていたところ、石が突然空から落ちてきた。落としたのは、カケスだった。カケスは百姓に詫びながら、石を拾って、どこかへ飛んで行った。

百姓が一日の仕事を終えて家へ帰ろうとしたところ、土をもってその上に石が置かれているものが何か所もある不思議な光景を見た。何気なく石をどけてみると、その下には立派な栗があった。どこを掘っても、石の下には栗があった。百姓が喜んで栗を掘り返していると、昼間のカケスがそれは自分の栗で、丹沢の山まで行って拾ってきたものだ、と怒って取り返しに来た。

しかし百姓になぜ、栗が隠してあることがわかったのか、と不思議そうに訪ねてきた。百姓が「よく目立つように隠してあった」と笑うので、カケスはひそかに百姓への復讐を誓った。
その後、百姓が家の外に魚・米・梅ぼし・柿などを出しておくと、みんなカケスが持って行ってしまうようになった。百姓はしゃくにさわってならなかったが、空を飛ぶ鳥だけにどうしようもできなかった。

ある日百姓が野良仕事をしていると、またカケスがやってきた。しかし今日のカケスは元気がなく、突然泣き出してしまった。カケスは百姓から奪った食べ物を土の下に隠したのだが、その上に石を置いたせいで、キツネやイノシシや鶏やカラスに全部取られてしまったのだという。自分だけがわかる目印はないか・・・と百姓に相談するカケス。そこで百姓はカケスをこらしめる方法を思いついた。百姓は「雲を目印にするとよい」とカケスに教えた。カケスはすっかり感心して、これからは雲を目印にすることとした。

それからカケスは丹沢の山からとびきり上等の栗をたくさん拾い、それを雲の下に埋めた。カケスが飛び去った後、百姓はカケスの埋めた栗をすべて拾い起して家へ帰った。翌朝、カケスが百姓の家を訪ねてきた。目印の雲がなくなってしまい、栗をどこに埋めたのかわからなくなってしまったという。それからカケスは今でも雲の下を、ギャーギャー鳴きながら栗を探しているということであった。

(投稿者: カケス 投稿日時 2012-5-30 21:15  )


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