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娘一人に婿二人(むすめひとりにむこふたり)

放送回No.0475(0298-A)
放送日1981年07月18日(昭和56年07月18日)
出典岐阜県
クレジット演出:青木久利 文芸:沖島勲 美術:水野尾純一 作画:青木久利
ナレーション市原悦子

あらすじ

昔、飛騨の山奥の小さな村に、お園という女の子と喜助と太助の仲良し三人が住んでいた。

三人はいつも地蔵様の近くで仲良く遊んでいたが、長い年月が流れ、三人は良い若者に成長した。だが喜助と太助は、お園のことを巡って憎しみあうようになり、彼女も両親も困ってしまった。

そのうえ、喜助の両親がやって来て「お園を我が家の嫁に」とお願いしているところに、太助の両親がやって来て「お園を我が家の嫁に」とお願いしてきたから、両親同士がお園を巡って喧嘩をしてしまうのだった。

心を痛めたお園は地蔵様の所にやって来て、手を合わせながら苦しい胸の内を吐露した。その時、お園は地蔵様の近くにあった大石を見てあることを思いついた。

一方、喜助の両親と太助の両親の喧嘩は益々激しくなり、お園の両親も困り果てていた。そこへ、お園が帰って来て両親にこう言った。「地蔵様の大石を余計に持ち上げた方の嫁になる」と。

それを聞いた喜助と太助は力をつけるため猛練習に励んだ。勝負の前夜、お園は地蔵様の方角に手を合わせながらこうお願いした。「勝ち負けが決まっても、ふたりが恨みを残さぬよう仲良くやっていけますように」

そして、地蔵様の前で喜助と太助の力くらべの日がやって来た。審判を村長が務め、住民たちが見守る中、ふたりは代わる代わる大石を持ち上げた。どちらも負けたくなかったので勝負はなかなかつかなかった。

だが日が傾きかけたころ、喜助が大石を持ち上げることが出来なくなり、太助が大石を一回多く持ち上げたので軍配は太助に上がった。負けた喜助は悪びれることなく太助と握手し、「お園は太助の嫁じゃ。これからも仲良くしよう」と言った。

勝ち負けに関係なくふたりが仲直りした姿を見お園は、嬉し涙を流すのだった。こうして、お園は太助の嫁になったが、あの時の力くらべの大石は今も地蔵様の近くに座っているそうだ。

(投稿者: Kotono Rena 投稿日時 2013-11-9 19:52) 


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