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高根山のお地蔵さま(たかねやまのおじぞうさま)

放送回No.0471(0295-B)
放送日1981年06月27日(昭和56年06月27日)
出典静岡県下田市
クレジット演出:泉真一 文芸:沖島勲 美術:西村邦子 作画:上口照人
ナレーション市原悦子

あらすじ

むかし、伊豆の南の方に河内(こうち)村という村があった。この村である年長い日照りが続いて、村人達は困ってしもうた。

そんなある日、向陽院の境内から不思議な光が射したので、もしかしたら黄金かも知れんと村人達は大喜びで掘り起こしてみた。じゃがそれは汚い石のお地蔵様じゃったそうな。村人達はがっかりして、なけなしの家財道具を集めて沼津に売りに行くことにし、四人の若者がこれを船で運ぶことになった。

ちょうどその頃、向陽院の和尚さんの夢にあの石のお地蔵様が現れ、「自分を高根山の上に立てれば村を救ってやろう」と言うたそうな。ところが、その話を聞いた村人達は石のお地蔵様の顔は醜いと言って、新しい綺麗な顔のお地蔵様を作って高根山に立てることにした。

ところがどうしたことか、新しいお地蔵様は立てた途端、顔がガラガラと崩れてしもうた。和尚さんに「あの石のお地蔵様は自分が高根山に立ちたいと言うたのじゃ。」と諭され、村人達は改めて石のお地蔵様を高根山に立て、手を合わせて一心に拝んだ。

一方、四人の若者は無事に沼津に到着し、家財道具を米俵に換えて、急いで村に引き返した。ところが帰り道、船は大嵐に巻き込まれた。船の帆柱は折れ、舵も効かなくなり、その上、佐助という若者は怪我をして目が見えんようになってしもうた。もう駄目じゃと四人が覚悟を決めた時、「光りが近づいて来る。」と佐助が言いだした。

他の者には何も見えなかったが、佐助の見えない目には、小さな小僧さんが見えておった。そうして、その小僧さんは船の舳先に留まり、踊るように船を導き始めた。そうして、小僧さんの指図と、それを伝える佐助の言葉に導かれ、船は無事に伊豆の港に戻ることが出来たそうじゃ。

この話を聞いた村人達は、あの小僧さんはきっと高根山のお地蔵様じゃと、お地蔵様に感謝したそうな。それからも伊豆の沖を通る船は、何度もこの高根山のお地蔵様に助けられたという。

(投稿者: ニャコディ 投稿日時 2013-11-23 13:11 )


参考URL(1):http://blog.goo.ne.jp/nanzunoyama/e/c131c9c7fc31fe1d3242088296681216
参考URL(1):http://www.city.shimoda.shizuoka.jp/form1.php?pid=1244
地図:伊豆の高根山

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