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鴻の卵(こうのたまご)

放送回No.0463(0290-A)
放送日1981年05月23日(昭和56年05月23日)
出典徳島県池田町
クレジット演出:小林治 文芸:沖島勲 美術:なかちか東 作画:小林治
ナレーション市原悦子

あらすじ

ある夏の日差しがジリジリと照りつける日、善良な男が旅をしていました。村はずれの広い野原で、カエルを狙っている蛇に気が付きました。憑りつかれたように凝視する男の目の前で、蛇はカエルに食らいつき頭から飲みはじめました。

男は思わず、竹棒でやたらめったら蛇を打ち据えました。打たれた蛇はぐったりしてカエルを吐き出しましたが、それでも男は竹棒で繰り返し打ち続けました。その夜、旅から帰った男はひどい寒気に襲われ寝込んでしまい、ガタガタと何かに怯える日々を過ごしました。

そんなある日の事、男の家に目の不自由な巡礼の娘が立ち寄り「病で困っているご主人を看病してあげましょう」と言い、泊まり込んで男の世話をする事になりました。かいがいしく世話してくれる娘に、女房はいい人が来てくれたと喜びましたが、男の病は悪くなる一方でした。

そこへ、一人の山伏が男の家に立ち寄り「コウノトリの卵を飲ませると治る」と言いました。この卵は「二十歳前の未婚の娘が取って来ないと効き目が出ない」という事で、巡礼の娘が採りに行くことになりました。コウノトリの巣のある大木を登っていった娘が鴻の巣へ入ると、コウノトリの鳴き声が聞こえ、それっきり娘は降りてきませんでした。

実はこの娘は、あの時打ちのめした蛇の化身で、巣に入ったところでコウノトリに食われてしまったのでした。そして山伏は、あの時助けたカエルの化身で、蛇が男を呪い殺そうとしていることを知って助けに来たのでした。その後、男の病はすっかり治りました。

(紅子 2012-2-15 1:27)


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