情報の掲載されているページはこちらです。(本文に戻る)byまんが日本昔ばなし〜データベース〜[印刷用画面]

嫁田の話(よめたのはなし)

放送回No.0462(0289-B)
放送日1981年05月16日(昭和56年05月16日)
出典神奈川県小田原市
クレジット演出:芝山努 文芸:沖島勲 美術:門野真理子 作画:芝山努
ナレーション市原悦子

あらすじ

昔、箱根山のふもとの小さな村に、おばあさんと弥助という若者がいた。この弥助の家に、隣村から働き者で器量良しのシノという嫁さんがやってきた。年をとって働けないおばあさんは、シノにいろいろと注文をつけるのだったが、シノは愚痴一つこぼさなかった。

ところが、もうすぐ田植えが始まるという時に、弥助が急に病気になった。シノは一人で五反もの田植えをしないといけなかったが、四日間一生懸命に頑張ってもまだまだ二反も残っていた。苗がダメになると心配したおばあさんは、「明日中にどうしても残りの二反を終わらせるように」と、シノに強く言い聞かせた。

五日目、シノは夜もまだ明けないうちに起き出し死に物狂いで田植えをしたが、あと半反という頃になって日が沈み始めた。シノは太陽に向かって「田植えが終わるまで日が沈むのを待って下せぇ、わしの命にかえて」と訴えた。するとシノの願いが通じたのか、太陽はじりじりと逆戻りし始めた。

シノは夢中になって田植えを続け、ついに一日で二反の田んぼに苗を植え終わった。太陽にニッコリ笑いかけたシノは、日が西の山に沈んだ後に、バッタリと倒れそのまま死んでしまった。のちにシノをかわいそうに思った人々は、この田んぼの事を「嫁田」というようになった。

(紅子 2011-11-16 0:48)


地図:神奈川県小田原市(地図は適当)

※このページは印刷用の画面です。情報の掲載されているページは、こちらです。(本文に戻る)