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西宇治の茶(にしうじのちゃ)

放送回No.0457(0286-A)
放送日1981年04月25日(昭和56年04月25日)
クレジット演出:青木久利 文芸:沖島勲 美術:久保陽彦 作画:青木久利

あらすじ

昔、山城の国、宇治の茶どころに、太郎作という働き者の若者が出稼ぎに来ていた。出稼ぎ先の親方にはお花という年頃の娘がいて、仕事熱心な太郎作を好きになった。

二人は結婚を認めてもらおうと、お花の父親である親方に申し出たが、許してもらえなかった。太郎作は、お花の幸せを考え自ら身を引き、こっそりと岩国へ帰って行った。

太郎作がいなくなったことに気が付いた花は、太郎作を追いかけて家出した。家出を予感していた父親は、事前にお花の荷物の中にお茶の実を三粒、入れておいた。

お花は、太郎作と一緒に岩国に帰り、農家の手伝いをして一生懸命働いた。秋には子供も生まれたが、暮らしは楽ではなく、お花の着物も一枚二枚と売り払っていった。

最後の着物を売りに古道具屋に行った時、袖の中から三粒のお茶の実を見つけた。二人はそのお茶の実を丘の上にまき、三粒のお茶の実からたくさんの実がとれた。二人の茶畑はひとうね、ふたうね、三うねと増えていき、なかなか評判の良いお茶が育った。

まもなく二人は、宇治から父親を呼び寄せ、立派に育った茶畑を見せた。このお茶は「西の宇治茶」「西宇治の茶」とよばれ、都の人々からも大変評判になったそうな。

(紅子※国際情報社の絵本より 2011-9-22 20:24)


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