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ふうきみそ(ふうきみそ)

放送回No.0446(0279-A)
放送日1981年03月07日(昭和56年03月07日)
出典福島県会津高田町
クレジット演出:若林常夫 文芸:沖島勲 美術:小関俊之 作画:若林常夫
ナレーション市原悦子

あらすじ

昔、福島県の仁王寺(におうじ)に、別当尊貞法印(べっとうそんじょうほういん)という、お坊さんがいました。このお坊さんはやることなすこと失敗ばかりで、いつも村人たちを笑わせていました。

例えば、善意の申し出を断りきれずに、逆方向に行く帰り馬の背に乗せられたり、
夜道を歩いていて頭に落ちてきた熟柿に驚き、寝込んでしまったり、
寝る前、雨音を自分の小便の音と聞きちがえ、朝まで便所に立っていたり。
こんな和尚さんでしたので、村人たちから親しまれていました。

ある春の日、お彼岸で檀家さん回りをしていた和尚さんは、お茶うけに「ふうきミソ」を出されました。(ふきのとうが入った味噌、ちょっと苦みのある春の香りたっぷりのふき味噌)見るのも嫌いなふうきミソでしたが、勧められるまま一気に飲み込んでしまいました。

その様子を見ていた檀家のおばあさんは、和尚さんの好物はふうき味噌だと勘違いして、村中に伝え回りました。和尚さんがどの檀家へ行ってもふうき味噌ばかり出てくるので、ついに和尚さんはふき味噌の食べすぎでぶっ倒れてしまいました。

この地方ではこの時の事を、「仁王別当ふきみそ」「仁王別当ふうきみそ」と言い伝え、和尚さんはいつまでも村人たちに親しまれたそうです。

(紅子 2011-8-28 19:06)


地図:仁王寺

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