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大食い和尚(おおぐらいおしょう)

放送回No.0418(0262-A)
放送日1980年11月08日(昭和55年11月08日)
出典静岡県相良町
クレジット演出:芝山努 文芸:久貴千賀子 美術:福井のり子 作画:芝山努
ナレーション市原悦子

あらすじ

昔、静岡の海の近くにある泰定庵(たいじょうあん)というお寺に、とても大食らいのお和尚さんがいました。

近くの浜は大変賑やかで、毎日大漁旗をあげて、沢山の魚を積んだ大きな船が出入りしていました。しかし実際のところ、大漁で儲かっているのは船を所有している網元だけで、村人たちは過酷な労働をするばかりでちっとも楽ではありませんでした。

それを知った和尚が網元に抗議すると、網元は「大食いの弟と餅の食べ比べをして勝ったら、和尚の提案を考えてやる」と持ちかけました。和尚はガツガツと餅を平らげ、大男の弟との食べ比べにどうにか勝利する事ができました。

しかし、網元は「考えてやると言っただけで約束はしていない」と和尚をやり込めました。その代りに賭けをしようと言いだし、「相良から江戸までの旅の間、何も食べずについてこられたら、村人たちを楽にしてやろう」と証文を書きました。

七日七晩、和尚は網元の仕掛ける食べ物の誘惑に打ち勝ち、何も食べずに江戸までたどり着くことができました。江戸についた和尚は、証文を高々と掲げて、うまいと評判の高級料理50人前を平らげ、村人たち用に沢山のお土産を買わせました。

こうして賭けに勝った和尚は、意気揚々と村へ帰り、これにすっかり懲りた網元が心を入れ替えたので、浜はますます栄えたそうです。

(紅子 2012-9-21 0:16)


地図:泰盛寺(たいせいじ)

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