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縁持ち狸(えんもちだぬき)

放送回No.0410(0257-A)
放送日1980年10月04日(昭和55年10月04日)
出典山口県岩国市より
クレジット演出:フクハラ・ヒロカズ 文芸:沖島勲 美術:水野尾純一 作画:フクハラ・ヒロカズ
ナレーション常田富士男

あらすじ

山口県岩国市御庄の神の内(こんのうち)という所に、村人から慕われている庄屋がいました。この庄屋は裏山に住む古ダヌキとも仲が良く、家族ぐるみの深い付き合いをしていました。

庄屋にはお愛という一人娘がいて、来年の春には働き者の権助と結婚する予定でした。そんなある日、岩国のご家老が庄屋の屋敷に立ち寄り、その時お茶を出してくれたお愛に一目惚れしてしまいました。庄屋は何とか断ろうとしましたが、ますますお愛に夢中になったご家老は「嫁にくれねば家をとり潰す」と脅し始めました。

困った庄屋は古ダヌキに良い知恵を借りようと、手土産を持って裏山に出かけて行きました。古ダヌキは手ぶらで相談に来てくれなった事にブツクサ文句を言いながらも、快く縁を取り持つ事を引き受けてくれました。

さっそく古ダヌキは庄屋のおかみさんに化けて、ご家老の屋敷に乗り込みました。座敷に通された古ダヌキは、「お愛を産んだ母親の私が、実は狸なのです」と元の姿に戻ってみせました。腰を抜かすほどびっくりしたご家老は、もう二度と庄屋の家には近づきませんでした。こうしてお愛はめでたく権助のところへ嫁入りする事ができました。

(紅子 2011-11-2 0:19)


地図:岩国市御庄の神の内(地図は適当)

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