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No.0395
たぬきとゆうれい
狸とゆうれい

放送回:0247-A  放送日:1980年07月26日(昭和55年07月26日)
演出:前田康成  文芸:沖島勲  美術:大山哲史  作画:前田康成
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あらすじ

むかし、徳島県の脇町猪尻(いのしり)の墓場では、狸達が悪さをしとったそうな。それで村人達は狸を退治しようと話し合ったが、なかなか名乗りをあげる者はおらんかった。とうとう「よし、わしが行っちゃろう!」と、平八という若者が名乗りをあげた。

平八はナタを一本持って出かけて行った。そうして墓場に着くと、平八は大きな木の上に登って様子を見ることにした。すると、「平八のおっ母さん(おっかさん)が病気になってしもうたぞ~!」と言いながら、隣の親父さんが現れた。平八は、これはもしかしたら狸かもしれんと思い、木から降りていかんかったそうな。

しばらくすると、今度は隣の親父さんと平八の弟が現れて、「おっ母さんが亡くなったぞ~!」と言う。じゃが平八は、これも狸かもしれんと思い、木から降りていかんかったそうな。またしばらくして、今度は葬式の行列が木の下にやって来た。人々は木の下に平八のおっ母さんの死骸を埋め、帰って行った。平八はこの時初めて、おっ母さんは本当に急な病で死んだんじゃないかと思うた。

すると真新しい墓の土がぼこぼこと動き、土の中からおっ母さんの幽霊が現れた。平八は、これはもう狸に間違いないと、ナタを幽霊に投げつけた。ナタは幽霊にあたって、幽霊は倒れてしもうた。じゃが、狸のはずの幽霊は、いつまでたっても尻尾を出さんかった。平八は驚いて、今度こそ本当におっ母さんをやってしまったと思うた。平八は慌てて木から降り、「狸じゃと思うたんじゃよ、おっ母さん…!」と、おっ母さんの幽霊の傍で泣き崩れた。

や がて最明寺(さいみょうじ)の鐘が鳴り夜が明ける頃、平八のおっ母さんが心配してやって来た。墓場の木の下では、平八が大きな古狸を抱いたまま、泣き疲れ て眠っておった。おっ母さんの幽霊はやっぱり狸じゃったのじゃ。それはもう、見たこともない真っ白い毛をした古狸じゃった。

やがて目を覚ました古狸は村人達に謝り、脇町の狸は親分がやられてしもうたので、その後大人しゅうなったそうな。

(投稿者: ニャコディ  投稿日時 2013-2-11 13:00)


ナレーション市原悦子
出典湯浅良幸(未来社刊)より
出典詳細阿波の民話 第一集(日本の民話08),湯浅良幸、緒方啓郎,未来社,1958年06月15日,原題「狸とゆうれん」,採録地「美馬郡」,話者「笠井新也」
場所について美馬市脇町大字猪尻(地図は適当)
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地図:美馬市脇町大字猪尻(地図は適当)
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※掲載情報は 2013/2/11 15:05 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
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araya  投稿日時 2011/11/29 5:06
『阿波の民話』(湯浅良幸,未来)に「美馬郡」での採録とあり、文中に「脇町の猪尻の墓地には、狸どもが巣を作って」とありますので、徳島県美馬市脇町大字猪尻となります。ただ、小字名までは明確ではないので、山の麓で大字の表記がある地点を仮でポインティングをしています。

http://g.co/maps/fbaqs
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