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No.0225
すりかえたさいふ
すりかえた財布

放送回:0140-A  放送日:1978年06月24日(昭和53年06月24日)
演出:藤原万秀  文芸:沖島勲  美術:小関俊一  作画:藤原万秀
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あらすじ

昔、佐渡の大崎村に甚兵衛さんという貧乏な炭焼きが、おカカと二人で暮らしていました。

ある年の秋の事、甚兵衛さんが小木(おぎ)の港の問屋まで炭を売りに出かけました。その日は大阪からの船が来ていて、その船頭さんが「山の話をぜひ聞かせてほしい」と甚兵衛さんに頼みました。

二人は問屋の座敷で酒を酌み交わしながら、山の話に花を咲かせました。やがて酔いが回った二人は、枕を並べて眠り込んでしまいました。

しばらくして、船頭さんは船出のために目をさまし、間違って甚兵衛さんの財布をつかんで出ていきました。甚兵衛さんは財布がすり替わった事に気が付かず、船頭さんの財布を持って家に帰りました。

それから2.3日してから、甚兵衛さんのおカカが、財布の中にたくさんの小判が入っていることに気が付きました。ここで甚兵衛さんは、船頭さんの財布とすり替わっている事に気が付きました。

正直者の甚兵衛さんは、小木の問屋さんに説明して、大阪の船頭さんがまたやってきたら知らせてもらうようお願いしました。ところが船はなかなかやってこず、三年目の秋になってようやく船頭さんが小木の港にやってきました。

久しぶりに再会した船頭さんは「この財布のおかげで良い事ばかり起きた。ぜひに自分の財布と取り換えてくれ」と、甚兵衛さんに言いました。

甚兵衛さんは思いがけない話に驚きましたが、自分の粗末な財布とお金がいっぱい入った船頭さんの財布と交換しました。このお金のおかげで、甚兵衛さんは何不自由なく暮らすことができたそうです。

(紅子 2014/4/12 21:00)


ナレーション市原悦子
出典浜口一夫(未来社刊)より
出典詳細佐渡の民話 第一集(日本の民話18),浜口一夫,未来社,1959年04月30日,原題「すりかえた財布」,松田与吉「佐渡の昔のはなし」より
備考出典本によると、佐渡の大崎村が炭焼き夫婦の家があるところ。
場所について小木の港(佐渡)財布が掏り替わった場所
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地図:小木の港(佐渡)財布が掏り替わった場所
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※掲載情報は 2014/4/12 21:00 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
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華煌  投稿日時 2020/2/8 23:23
このお話の題名「すりかえた財布」の意味がわかりません。
誰も意図的に財布をすりかえてはいないと思うのですが。
「すりかわった財布」ならわかるのですが。
ゲスト  投稿日時 2018/6/6 21:18
炭一俵が6文って随分安いな。(現代の金額にして200円以下だろう)
江戸時代中期では、屋台のそば一杯16文だったはず。
炭一俵作るのにどれくらい日数がかかるか知らんけど、
甚平どんは大損じゃないか。
問屋のじじい人の良さそうな顔して強欲。
araya  投稿日時 2011/12/5 21:31
『佐渡の民話』(浜口一夫,未来社)によると、佐渡の大崎村が炭焼き夫婦の家があるところで、小木港が財布が掏り替わった場所になります。どちらも甲乙つけがたいところですので、紅子さんにお任せします(^Д^;。

炭焼夫婦の在所 http://g.co/maps/n4ptn
小木の港の問屋 http://g.co/maps/nc33c
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