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みやこ鏡(みやこかがみ)

放送回No.0147(0091-A)
放送日1977年07月02日(昭和52年07月02日)
出典松岡利夫(未来社刊)より
クレジット演出:芝山努 文芸:境のぶひろ 美術:芝山努 作画:芝山努
ナレーション市原悦子

あらすじ

鏡が貴重品だった、昔々のお話です。ある山奥の村に、太郎作と女房が仲良く暮らしていました。

太郎作はたいへんな親孝行で、ある時、お殿様から親孝行のご褒美をいただくことになりました。太郎作の「死んだ父親に会いたい」という望みを叶えるために、お殿様は鏡をプレゼントしてくれました。

鏡に映った太郎作の顔は、死んだ父親にそっくりで、まるで父親に再会できたようでした。太郎作は、鏡を女房にも内緒で家の納屋に隠しておいて、いつもこっそり父親との再会を楽しんでいました。

ある時、太郎作の行動に不信を抱いた女房が、納屋の鏡を見つけました。鏡を覗いてみると、そこには女がいました。鏡の中の女はとても不細工でしたが、それでも女房に内緒でこっそり女を納屋に隠していたと思って、激しく嫉妬しました。

女房と太郎作は、鏡の事で大ゲンカになりました。太郎作にとっては、死んだ父親との再会グッズであり、女房がなぜにそんなに怒るのか、ちっとも理解できませんでした。

ますますエスカレートする夫婦喧嘩に、たまたま通りかかった尼さんが仲裁に入りました。そこで二人は、納屋には女がいるのか死んだ父親がいるのか、尼さんに確かめてもらうことにしました。

尼さんが納屋の鏡をのぞき込むと、そこには自分の姿が映りこみました。それを見た尼さんは「確かに中には女がいるけれど、もう頭を丸めて尼になっているので、亭主の浮気は心配ないよ」と言いました。

太郎作も女房も尼さんも、鏡という物をしらない、鏡のない村の話でした。

(紅子 2013-9-23 1:41)


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