No.1427
ならなしとり
なら梨とり
高ヒット
放送回:0909-A  放送日:1993年11月06日(平成05年11月06日)
演出:森川信英  文芸:沖島勲  美術:小出英男  作画:森川信英
岩手県 ) 34998hit
あらすじ

昔、ある村に、おっとうを早くに亡くしたおっかあと三人の息子が住んでいた。

ある日のこと、おっかあが突然倒れて、重い病気に罹(かか)ってしまった。病床のおっかあは「奥山にあるなら梨が食べたい。」と言い、これを聞いた長男の太郎は、なら梨を取りに出かけた。

太郎が奥山目指して進んで行くと、山の中腹に大岩があり、この大岩の上に仙人が座っていた。仙人は太郎にどこに行くのかと尋ねる。太郎が奥山のなら梨を取りに行くと答えると、仙人は、途中で熊笹が「行くなガサガサ。」と言う時は行ってはならないと教えた。

太郎がさらに進むと、仙人が言った通り熊笹が生い茂った場所に出た。熊笹は「行くなガサガサ。」とささやいていたが、太郎はお構いなしに進んで行く。すると、笹の中からクマが現れ、太郎を追いかけまわした。

太郎は、ほうほうの体でクマから逃れ、やっとの思いで奥山の沼にたどり着いた。沼のほとりには、梨の木が生えており、太郎は一番低い枝から梨を取ろうとした。するとその時、生臭い風が吹き、沼から化け物が現れ、あっと言う間に太郎を呑み込んでしまった。

いつまで待っても太郎が帰って来ないので、次は次郎がなら梨を取りに出かけた。しかし、次郎もまた戻っては来なかった。

こうして、とうとう三男の三郎がなら梨を取りに行くことになった。三郎も途中で仙人に会い、熊笹の事を教えてもらった。そこで三郎は、お礼に握り飯を仙人にあげた。すると仙人は、三郎に一本の短刀を渡した。

三郎は仙人の言う事をよく守ったので、熊笹の原も無事に越え、梨の木のある沼の前までやって来た。三郎は、化け物に見つからないように、自分の影が水面に映らない南側の枝から梨を取り始めた。しかしつい調子に乗り、北側の枝まで手を伸ばしてしまい、やはり化け物に呑み込まれてしまった。

ところが三郎は、仙人から渡された短刀を使って化け物の腹を裂き、見事に化け物を倒した。こうして三郎は、化け物の腹から助け出した兄たちと共に家に帰り、おっかあになら梨を食べさせた。すると、おっかあの病気が嘘のように治ったということだ。

(投稿者: やっさん 投稿日時 2014/5/13 16:47) 


ナレーション常田富士男
出典岩手県
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※掲載情報は 2014/5/13 16:47 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
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ゲスト  投稿日時 2020/6/16 19:46
二人兄弟であれば、「山つなみ」とか「竜の淵」とかがあります。
ゲスト  投稿日時 2020/6/16 17:33
こういう兄弟ものでよくある長男の愚鈍、噛ませ犬っぷりが悲しい。長男が活躍する話はないのだろうか
もんた  投稿日時 2020/4/18 7:53
末の息子が一番賢いというわけです。女3人の時はどうでしょうか。
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