放送回 | No.1418(0901-B) |
放送日 | 1993年08月28日(平成05年08月28日) |
出典 | 山形県 |
クレジット | 演出:若林忠生 文芸:沖島勲 美術:松岡聡 作画:久保田彰三 |
ナレーション | 市原悦子 |
荒れた山寺に泊まったお坊さんが、夜、囲炉裏の前でくつろいでいると、村からきたという、母子連れが暖を取らせてくれという。
母が坊さんと取り留めの無い話をしているのだが、なぜか子供が坊さんの背中や肩にじゃれてなかなか離れない。でもしばらくすると母子は帰ってしまい、夜もずいぶんふけてきた。
やがて、寺の荒れた本堂の方から小さな掛け声が聞こえてきた。すると背中がすっと引っ張られる感触がしたかとおもうと、今度は物凄い力で背中が引っ張られた。
驚いた坊さんが背中を見ると、細く光るクモの糸が張付いており、それが本堂の方へ引きずり込もうとしているのだった。坊さんは、何とか袈裟を脱ぎ捨て命からがら逃げ出した。
翌朝、村人と共に寺に戻った坊さんが、本堂の床を剥がしてみた。すると、おびただしいクモとその糸に包まれた人骨が出てきた。
(引用/まんが日本昔ばなし大辞典)