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カワランベー(かわらんべー)

放送回No.1398(0888-B)
放送日1993年05月15日(平成05年05月15日)
出典長野の伝説(日本標準刊)より
クレジット演出:辻伸一 文芸:沖島勲 美術:阿部幸次 作画:辻伸一
ナレーション常田富士男

あらすじ

昔、信州は和合村三度(さんど)にある和合川に、一匹のカワランベー(河童)が住んでいた。この河童は、立派なお膳やお椀を必要なだけ貸してくれるので、村人達から大変ありがたられていた。

ある日、長者の使用人である一番年若い子守娘が、顔にできたイボが治らず困っていた。そこで「イボに効く」という噂のカワランベーのいる黒淵の水で顔を洗わせてもらおうと、姉さん女中と二人で出掛けた。カワランベーは、子守娘に快く水を使わせてあげたが、子守娘の前歯が折れていた事を冗談のつもりで冷やかした。

しばらくして、長者が借りていたお膳を返すことになり、子守娘が持っていくことになった。カワランベーの好物である「冷たいみそ汁」も一緒に運んでいたが、その途中、道端に生えていた蓼(タデ)の葉をこっそり入れた。娘にとっては、ちょっとした仕返しのつもりだった。

カワランベーは、好物のみそ汁を何の疑いもなくゴクリと飲み込んだ。しかし、カワランベーにとってタデの葉はとても辛く、喉を焼き焦がすものだった。口から黒い煙を吐ながら苦しみもだえ、空に黒雲を呼び嵐を起こし川を氾濫させ、七日七晩大暴れした。

それ以来、カワランベーは和合川から姿を消した。そして村人たちは、二度と椀や膳を借りる事が出来なくなってしまった。

(紅子 2011-10-28 1:30)


地図:和合村の和合川(地図は適当)

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