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人まねダヌキ(ひとまねだぬき)

放送回No.1369(0869-A)
放送日1992年12月05日(平成04年12月05日)
出典高知のむかし話(日本標準刊)より
クレジット演出:若林常夫 文芸:沖島勲 美術:吉崎正樹 作画:坂本英明
ナレーション市原悦子

あらすじ

むかしむかし、高知は室戸のお話。観音山の近くの佐喜の浜の川を挟んで、二人のお爺さんが住んでおった。

網を持っているカネタの爺さんは、毎日朝と夕方、向こう岸の舟を持っているカジヤの爺さんに大声で呼びかけ、二人で観音山の下の磯ン坊に漁に出掛けるのじゃった。二人はたいそう仲の良い友達で、獲れた魚は平等に分け合った。

そんなある日の真夜中のこと。「カジヤの爺さん、舟を出してくれえ~!」という大声が浜に響いた。カジヤの爺さんは慌てて舟を出して、対岸のカネタの爺さんの家に行ったが、カネタの爺さんは呼んでおらんと言う。カジヤの爺さんは一旦家に帰ったが、しばらくするとまた、「舟を出してくれえ~!」と大声がする。

カジヤの爺さんはまた舟を出してカネタの爺さんの家に行ったが、今度もカネタの爺さんは呼んでおらんと言う。呼んだ呼ばないで言い合いになり、二人はとうとう大喧嘩になってしもうた。

実は、これは観音山からやって来て浜の松の木の穴に住みついた豆タヌキの悪戯じゃった。タヌキは二人の喧嘩を見て大喜び。爺さん達が疲れてそれぞれの家に戻った後も、またもや「お~い!」と大声を出した。

二人の爺さんが家の外に出てみると、タヌキが大声で叫んでいるのが見えた。二人の爺さんはタヌキに騙されておったことを知って仲直りし、タヌキを退治することにしたのじゃ。その方法は、「人まねダヌキを松葉で燻りだして、タヌキ汁にしようかいのう!」と、わざと大声で相談するというものじゃった。

するとそれを聞いたタヌキは大慌てで浜から逃げ出したそうな。一方で二人の爺さんは、これまで夜行性のタヌキを昼間大声で起こしてしまっていたことを反省した。

そうして、カネタの爺さんは狼煙を上げて合図するようになり、それを見てカジヤの爺さんは舟を出し、二人仲良く魚を獲りに出かけるようになったということじゃ。

(投稿者: ニャコディ 投稿日時 2013-11-3 8:53) 


参考URL(1):http://tumurojin.blogspot.com/2013/04/36.html
地図:室戸市佐喜浜町(地図は適当)

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