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犬と猫と狼(いぬとねことおおかみ)

放送回No.1358(0862-A)
放送日1992年09月26日(平成04年09月26日)
出典宮城県
クレジット演出:小原秀一 文芸:沖島勲 美術:安藤ひろみ 作画:小原秀一
ナレーション市原悦子

あらすじ

むかしむかし、ある山のふもとに大きな屋敷があり、そこでは犬と猫が飼われていた。猫は大事にされていたが、犬は年を取りすぎていて、どろぼうが入っても吠えなくなったので、最近ではエサもろくに食べさせてもらえず、ひもじい思いをしていた。

そこで、犬はどうしたものかと裏山の狼に相談しに行った。すると狼は言う。「毎晩、屋敷の奥さんは子供に小便をさせに外に出るので、次の満月の夜に自分(狼)が子供を襲うふりをする。そこで犬が出てきて自分を追っ払って手柄を立てればいい。」

満月の夜が来ると、はたして狼が現れ、屋敷の奥さんと子供に襲い掛かろうとした。犬はこれを追っ払い、事は計画通りに運んだ。翌日、犬は家人から褒められ、たくさんのご馳走を食べさせてもらった。

ところが、狼はお礼に自分の願いを聞いて欲しいと言う。それはなんと、屋敷の猫を食べたいと言うものだった。困った犬は、どうしていいか分からず、猫にこのことを話してみた。

すると猫は「狼と決闘して、負けたら食われてもよい。」と言うのだった。犬がこれを狼に伝えると、狼は「猫のやつ、俺に勝てると思っているのか!?」と怒ったが、兎にも角にも狼と猫の決闘は決まった。

決闘の日、狼は山の一本松のところで待っていたが、猫は約束の時間をとっくに過ぎてるのに現れない。狼は待ちくたびれて、とうとう居眠りしてしまう。そのころ屋敷では、そろそろいいだろうと言って、猫は犬を連れて裏山に向かった。

猫は裏山に着くと、眠っている狼のそばに足を忍ばせて近づき、狼の耳元で鳴いた。すると、寝ている狼はうなされ始めた。狼は、あべこべに自分が猫に食われる夢をみていたのだった。その時、猫は狼の耳をパシッと叩いて狼を起こした。狼が起きると、目の前には、大口を開けた猫が立っている。狼は猫に食われると思い、大慌てで山の中に逃げていった。それから狼が姿を見せることは二度となかったそうだ。

一方、犬と猫はそれからも屋敷で大事に飼われた。

(投稿者: やっさん 投稿日時 2011-6-17 17:33 )


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