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主人も猫も鶏も同じ年(しゅじんもねこもにわとりもおなじとし)

放送回No.1307(0825-B)
放送日1991年12月14日(平成03年12月14日)
出典新潟県
クレジット演出:小熊公晴 文芸:沖島勲 美術:下道一範 作画:朝倉隆
ナレーション市原悦子

あらすじ

昔、新潟は十日町のはずれに大変優しい庄屋様が住んでいました。庄屋様は鶏と猫を飼っていました。鶏には「おまえが毎日、時を告げてくれるから、みんなが寝坊しなくて済む。」と感謝し、猫には「おまえがネズミ取りをしてくれるおかげで、米が守られている。」とこれも感謝するのでした。こうして庄屋様に大事にされて、鶏も猫も長生きをしておりました。

ある年のこと。今まで元気だった庄屋様は寝込んでしまいました。その頃、一人の旅の坊様がこの村の近くを通りかかりました。夜になってしまったので、坊様は山の薬師堂で一夜を明かすこととしました。

しばらくして坊様が目を覚ますと、いつの間に来たのか年老いた一人の男が坊様の前に座っておりました。男は下村の庄屋様に飼われている鶏である、と坊様に告げました。坊様が驚いていると男はこう続けます。

庄屋様は今年で48歳になり、私と猫も人間の年にすると48歳。飼い主と動物が同じ年になると、不吉なことが起こるのです。そのためか、猫は今までの恩を忘れて、庄屋様に代わり自分が主人のなろうと、庄屋様に呪いをかけて病にしました。私は夜鳴きをしてみんなを起こし、庄屋様が猫に喰われるのを防いできましたが、私の命もあとわずかです。その前にどうぞ庄屋様をお助けください、と涙ながらに頼み、男は消えてしまいました。

朝になると坊様は下村へ下りて行きました。そして村でニシンを買うと、庄屋様の屋敷に入っていき、お経を唱え始めました。そこにはあの化け猫がいました。坊様はお経を唱えながら、懐にしまってあったニシンを化け猫に食わせました。1匹、2匹とぺろりとニシン食べる化け猫を見て、坊様は3匹目のニシンを化け猫に向って投げました。ところがこのニシンには、村のばあ様から借りてきた出刃包丁が被せてあったのです。さすがの化け猫も刃物を飲み込んでしまったのではたまりません。

こうして化け猫退治の後、庄屋様は元気になりました。そして自分を救ってくれた鶏に大変感謝し、今まで以上に鶏を大事にしました。こうして鶏は長生きしたということです。

(投稿者:カケス 投稿日時 2014/3/8 20:59)


地図:十日町市本屋敷字下村(地図は適当)

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