No.1292
かさらかん
笠羅漢

放送回:0817-A  放送日:1991年10月19日(平成03年10月19日)
演出:白梅進  文芸:沖島勲  美術:本間薫  作画:白梅進
大分県 ) 6396hit
あらすじ

むかしむかし、山の中の竹藪に囲まれた一軒家にお爺さんとお婆さんがおりました。二人とも年を取っているうえに、その年は長雨が続いて、とうとう家には食べる物がなくなってしまいました。

そこで、久しぶりに晴れ間がのぞいたある日、お爺さんは笠を売って米を買おうと町へ出かけました。ところが、もう少しで町に着く所で土砂降りの雨が降り始めました。

お爺さんは慌てて十六羅漢様が並ぶ木陰に入りました。雨宿りをしながら、お爺さんは冷たい雨の中立っておられる十六羅漢様が気の毒に思えてきて、持っていた傘を全部、羅漢様に一つ一つかぶせてあげました。

そんな訳でお爺さんは何も買えずに家に戻ってきたのでした。お婆さんはそんなお爺さんを優しく迎えました。その夜、二人が寝床に入る頃には雨も上がっておりました。

真夜中、どこからともなく葬式の鐘の音が聞こえてきました。葬式の行列はどんどん近付いてきて、家の前でぴたりと止まりました。そうして、葬式の人々は家の中に入って来て棺桶を置くと、お経を唱えながらしくしく泣き始めました。その恐ろしさに、お爺さんとお婆さんは部屋の隅で耳をふさいで震えていました。

やがてお経は止み、人々は立ちあがると来た時のように黙ったまま家の外に出て行きました。家の中には棺桶とお爺さんとお婆さんだけが残されました。そうして、どうしたことか、お爺さんが作って十六羅漢様に差し上げた笠が一つ、戸口の前に落ちておりました。すると突然、棺桶が光り輝き、中からたくさんの小判があふれ出してきたのです。

夜が明けるのを待ってお爺さんとお婆さんは十六羅漢様の所に行ってみました。すると思った通り、一つだけ数が足りず、最後の羅漢様には笠がありませんでした。昨夜の小判は笠のお礼にと十六羅漢様が下さったものなのでした。

それからのお爺さんとお婆さんは毎日羅漢様へのお参りをかかさず、何不自由なく幸せに暮らしたそうです。

(投稿者: ニャコディ 投稿日時 2013-10-4 23:17 )


ナレーション市原悦子
出典土屋北彦(未来社刊)より
出典詳細大分の民話 第一集(日本の民話49),土屋北彦,未来社,1972年08月15日,原題「笠羅漢」,採録地「杵築市」,話者「重安あさえ」
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※掲載情報は 2013/10/4 23:40 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
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まりりん  投稿日時 2015/11/6 7:31
>笠地蔵のリメイク版また発見!

そういえば学生時代に読んだ漫画で、傘地蔵のパロディがあったの思い出したw
お地蔵さんたちの頭の上に犬のフンとか置くという罰当たりなことした子供たち
の家に夜中にお地蔵さん達がリベンジに来て米俵や酒樽を片っ端から家の上に降らせて
性悪な子供たちを圧殺したって話でしたw
ゲスト  投稿日時 2015/11/5 18:33
古い石段のお寺 観音寺(かんのんじ)
住所:大分県竹田市竹田1782 問合せ先:0974-62-3684 境内観覧自由 観覧無料
http://www.geocities.jp/joysunny/taketa/taketa16.htm

観音寺の十六羅漢
円通閣前の道を進むと1618年に藩主中川公によって建てられた観音寺があります。観音寺へ続く石段の手前に十六羅漢という16体の石像があります。毎年11月の第三、土・日・月に「たけた竹灯籠」(竹楽ちくらく)というイベントが行われ、2万本の竹灯籠が街中に立ち並びます。中でもここ十六羅漢は一番見ごたえのあるスポットになっています。
http://oita.jp-o.net/taketa/t_jyouka/k_rakan.htm

誘われて、竹田竹楽(竹灯篭祭)
毎年、11月の中旬に開かれ12回目を迎えたそうです。
なんと、竹田城下町を何万本もの竹灯篭が灯されて幻想の世界を醸し出します。
一番の見所は、十六羅漢と言われています(必見です!) 観音寺の苔むした石段の光と影のコラボレーション、夜空に映し出される羅漢象が素晴しい
http://blog.goo.ne.jp/a-yamahiro/e/aa20b63380cb73cb71565fc98e8d4753

城下町竹田は竹細工も有名
竹楽は、荒廃が進む竹林を改善し、また、市街地の活性化に生かそうと、平成12年に始まったイベント。観音寺の十六羅漢や武家屋敷通りなど城下町の風情が残る街中に、竹灯籠をともして、幻想的な情景をつくりだし、多くの観光客を楽しませている。
http://area.walkerplus.com/walker47/article/detail/ar1044212/le2443/20141106/2_201411051552211415/


観音寺 十六羅漢様は、お話の舞台としてとても合致しています。
竹田は竹林が多く竹細工産業も盛んでした。
残念ながら杵築市ではありませんが、大変近くではあります。
web上調べて類推してみました。もっと詳しく判るといいと思いますが・・・。
ゲスト  投稿日時 2015/11/5 17:56
宗玄寺 大分県杵築市大字溝井272 電話番号 097862257
あじさいがきれいな宗玄寺 入口の十六羅漢
http://5.travel-way.net/~niemon/ooita/kitukisi/kousin/sougenjisyomen.html

杵築市溝井の宗玄寺(松樹弘隆住職)で、ピンク色のフヨウの花が満開となった。 七、八年前、駐車場の周辺などに植えた約七十本が毎年、花を咲かせている。今年も九月上旬から、つぼみが次々とほころび、参拝に訪れる人を迎えている。

杵築市にある 宗玄寺というお寺さんに行って参りました。
このお寺さんは 正保2年(1645年) 杵築城主となった 松平英親公が祖父の供養のために建立したものです。お寺の石造群は 市指定の文化財になっています。とても大きなお寺さんでした。
入り口では16羅漢様が迎えてくれます。
http://blogs.yahoo.co.jp/mikey0505jp/64554822.html
マニアック  投稿日時 2011/10/25 20:49
笠地蔵のリメイク版また発見!
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