放送回 | No.1236(0780-B) |
放送日 | 1991年01月19日(平成03年01月19日) |
出典 | 比江島重孝(未来社刊)より |
クレジット | 演出:小林治 文芸:沖島勲 美術:千葉秀雄 作画:細谷秋夫 |
ナレーション | 市原悦子 |
昔ある所に、年老いた百姓夫婦と猟師の金佐(きんざ)が隣同士で暮らしていた。百姓の家では17年も可愛がっていた大きな赤猫がいたが、いつの間にかどこかへ行ってしまった。
ある日、金佐が鉄砲の弾を作っていると、隣の婆さんが「弾は何発作った?」と聞いてきた。
いつもと様子が違う婆さんに、金佐はいぶかしながらも正直に答えた。
その後、金佐は山にシシ捕りに出かけた。すると金佐の前に、赤い目の巨大な化け猫が現れた。身の危険を感じた金佐は、化け猫めがけて4発の弾を撃ったが、命中したにもかかわらず化け猫は倒れない。「金佐の弾は4発じゃ~。鉛がなくて弾切れじゃ~」
金佐は普段から隠し持っていた命玉(いのちだま)を取り出し、襲いかかる化け猫に向けて発砲した。被弾した化け猫は逃げ去ったが、化け猫がいた所に隣の家の茶釜のフタが落ちていた。そのフタの裏には4発の弾が撃ち込まれていた。
実はあの赤猫が年を取り、化け猫となり、隣の家のお婆さんを食い殺して入れ替わっていた。さらに化け猫は、勘が利く金佐に正体を見破られる事を恐れて、金佐も殺そうと襲ったのだった。
金佐は、家に逃げ帰っていた化け猫婆さんを退治し、家の床下を掘ってみた。すると、本当の婆さんの骨がゴロゴロと出てきた。
(紅子 2011-8-17 8:10:35)