No.1223
なないろのはし
七色の橋

放送回:0773-A  放送日:1990年11月10日(平成02年11月10日)
演出:玉井司  文芸:沖島勲  美術:玉井司  作画:上口照人
和歌山県 ) 11982hit
あらすじ

ある離れ小島に住んでいる若者がいた。

その島は日当たりも悪くて作物もあまり取れず、橋もなく大変不便で、となりの本島へ渡るにも船を使わなくてはならなかった。そのため嵐などになると船が沈み、人が亡くなることも少なくなかった。若者はそんな光景を見ては何とかしたいと切に願っていた。それを聞いた島の神様が若者の夢に現れ、明日の一番鳥が鳴くまでの間、神の力を貸してやると告げた。

それを聞いた若者はすぐに海岸へ行き、大岩を持ち上げて橋を架け始めた。見る間に橋は完成に近付くが、それを見た海神は怒り狂い、大波を起こして若者に襲い掛かる。しかし若者は橋を架けるまでは負けるものかと、必死に大波に抵抗する。神の力を借りている若者には海神の力も及ばず、海神はあせった。

そこで海神は地元の漁師に化け、若者に近付きひと休みしたらどうかと話し掛けた。若者はまだ一番鳥が鳴くまでは時間があると思い、ひと休みすることにした。そして海神の化けた漁師に一番鳥が鳴くまでに橋を完成させねばならないと話した。それを聞いた海神は急いで鶏を1羽連れてきて、懐で暖め始めた。暖められた鶏は勘違いしてけたたましく鳴き声を上げた。

すると若者の力はたちまち失われ、それを見た海神は大波を起こし再び若者に襲い掛かった。若者は海へ飲み込まれ、二度と姿を見ることはなかった。

そしてそれ以来、その島には若者の涙のような雨がふり、その後には必ず離島と本島を繋ぐように虹の掛け橋がかかるようになったそうだ。

(引用/まんが日本昔ばなし大辞典)


ナレーション常田富士男
出典紀州の伝説(角川書店刊)より
出典詳細紀州の伝説(日本の伝説39),神坂次郎,角川書店,1979年10年20日,原題「七色の橋」
場所について串本町鬮野川(くじのかわ)にある橋杭岩
  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • このページを印刷
地図:串本町鬮野川(くじのかわ)にある橋杭岩
追加情報
このお話の評価8.0000 8.00 (投票数 3) ⇒投票する
※掲載情報は 2011/2/11 22:30 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
お話の移動 ( 22  件):   <前  1 ..  16  17  18  19  20  21  22  次>  
コメント一覧
6件表示 (全6件)
yassan  投稿日時 2019/4/20 11:41
ありがとうございました。橋杭岩の場所にピンを立てました。
Perenna  投稿日時 2019/4/19 23:34
この昔話は、串本と紀伊大島のあいだにある「橋杭岩」でまちがいなさそうです。
昭和3年に出版された「少年智嚢 日本見物」という本に「串本の橋杭岩」が紹介されています。(コマ番号109/120)
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1169408/109

「昔、巨鬼(おに)が浜中の海岸から海上の大島へ橋を架けようとして、夜間せつせと岩を運んで来ては海中に建てたが、工事の竣(をは)らないうちに、夜が明けたので、巨鬼は驚ろいて逃げ去つたというのです。」

また、橋を架けるのを邪魔した海神については、次のように書かれています。
「海神がこれを眺めて、「どうも拙(まづ)い仕事をするものだ、邪魔つけで仕様がない。よしよし俺が一つ腕を振つて、此の邪魔ものを利用して面白い風景を作つてやらう」と、元来流紋岩は餘(あま)り堅い岩でないから、絶えざる海蝕の力をこれに働かせて、漸次(ぜんじ)柔かい部分を削り取つて、とうとうこんな奇抜な物を作り上げてしまつた訳なのです。」

角川書店の「紀州の伝説」に載っている「七色の橋」は、巨鬼と海神の伝説と、弘法大師の一番鶏の話が組み合わさったものなのではないでしょうか?
通りすがり  投稿日時 2015/7/6 19:02 | 最終変更
若者はそんね光景を見ては何とかしたいと切に願ったいた。
そんな光景を、の誤字ですね。
__
該当箇所を訂正しました。ご報告ありがとうございました。(2015/7/7)
じゅりあちゃん  投稿日時 2014/7/21 11:31
 あまり確信は持てないものの、和歌山県の観光名所になっている「橋杭岩」にまつわる伝説かもしれません。もっとも、「橋杭岩」の場合は、弘法大師が橋をかけようとしたものの、夜明けの一番鶏が啼いたので断念したというストーリーですが。
いいな  投稿日時 2013/8/17 4:22
天手力男神のような怪力を得て、人工の橋をつくろうとする。
描かれる一側面として、「人為」と「自然」があるとおもわれる。
人の願望が、自然には通用しなかった話という解釈も出来そうだ。
海神は、さながら悪者だけども、自然を守っているともいえる。
話としては、「大脱走」のマックイーンを思い出してみたりもし、
なかなか良く出来たいい作品だと思いました。
それほど人気のない作品のようですが、dvd化未収録なのが残念です。
マニアック  投稿日時 2011/10/25 20:33
確かこの話と似たようなのが、あったような。旧作では乙姫が石を浮かせて海に落とし、橋をつくるという、あらすじだったかな?それをあまのじゃくが邪魔をして、最後にあまのじゃくに天罰が、下ったと思いますが・・・タイトルは「七つ石???」かなー?
投稿ツリー
6件表示 (全6件)
新しくコメントをつける

題名:
ユーザ名:
投稿本文

投稿に関してのお知らせ

基本的に、誰でもご自由に投稿できます。お話の感想やコメントなどお気軽に投稿ください。
あらすじ投稿の場合は800文字前後を目安とした文章でお願いします。
投稿に対して一部IP規制を行っております。現在規制されているIPリストはこちらです。
※初めての方は「このサイトについて」もご一読下さい。(別ウインドウで開く)
※社会的倫理に反する書き込み、出会い系、営業的書き込みは、わりとすぐ消します。
※動画提供の呼びかけや要求はご遠慮ください、当サイトは動画データの有無とは関係ございません。

現地関連情報
出典本調査 facebook
Twitter

オンライン状況

34 人のユーザが現在オンラインです。 (32 人のユーザが お話データベース を参照しています。)

新着コメント(コメント24件)