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七夕さま(たなばたさま)

放送回No.1197(0756-A)
放送日1990年07月07日(平成02年07月07日)
出典(表記なし)
クレジット演出:辻伸一 文芸:沖島勲 美術:安藤ひろみ 作画:辻伸一
ナレーション市原悦子

あらすじ

昔、ある所に焙烙(ほうろく)売りの若者がいた。

ある日のこと、若者がいつものように焙烙を売り歩いていると、湖で娘たちが水浴びをしているのに出くわした。湖畔の松の枝には、目も覚めるような美しい着物が掛けてある。若者は、どうしてもこの着物が欲しくなり、一人分の着物を取って行ってしまった。

夕方になり、若者がまた湖に戻って来ると、そこには一人の娘が裸で泣いている。若者は、この見たこともないような美しい娘に一目惚れしてしまった。そこで、着物がなくて帰れないならオラの家で一緒に暮らしてくれと言い、この娘を嫁にしてしまう。若者と娘はそれから仲睦まじく暮らし、二人の間には子供までできた。

しかしそんなある日、嫁は天井の梁に吊るしてある包みに気づき、これを開けてしまう。その中には、嫁が湖で取られた着物が隠してあったのだ。嫁はこの着物を着ると、戻って来るよう懇願する若者を後にして、子供を抱えて天に昇って行く。嫁は、自分に会いたかったら草鞋(わらじ)を千足編んで、竹の根元に埋めるよう若者に言い残した。

若者は、それから嫁に会いたい一心で草鞋を編み始めた。ところが、千足に一足少ない九百九十九足の草鞋を竹の根元に埋めたため、地面から伸びてきた竹は今一つの所で天には届かなかった。そこで若者は天にいる嫁を呼び、嫁の手を借りてどうにか天に昇った。

ところが天にいる嫁の両親は、自分たちの許可なく娘を嫁にした若者を快く思っていなかったのだ。それで父親は事あるごとに若者に難題を吹っかけてきた。ざるで水を汲むという難問は、嫁の知恵でざるに油紙を敷いてクリアしたが、今度は畑の瓜を褒美にやるという。但し、瓜は必ず縦に切れと言うのだ。若者が言われた通り、畑の瓜を縦に切ると、何と瓜からは水があふれ出し、その水は天の川となって若者を押し流してしまった。

流される若者に向かって、嫁は七日に会いましょうと言うが、若者がこれを七月七日と聞き間違え、二人は毎年七月七日に、天の川をはさんで一日しか会えなくなってしまった。そして、これが七夕の始まりだということだ。

(投稿者: やっさん 投稿日時 2012-7-7 13:04)


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