放送回 | No.0118(0072-A) |
放送日 | 1977年02月19日(昭和52年02月19日) |
出典 | (表記なし) |
クレジット | 演出:森田浩光 文芸:沖島勲 美術:槻間八郎 作画:森田浩光 |
ナレーション | 常田富士男 |
ある商人が山道を歩いてると道に迷い、花を咲かせた梅の木を見つける。木の下には若い美しい娘が、なんと4人もいた。
娘達に導かれ、商人は娘達の住む豪邸へ行くと、娘達は母親と5人で暮らしてる様子。「女ばかりで暮らしており心細いから、もし良かったら娘の1人と結婚してこのままココにいてくれませんか?」と母親に頼まれる。商人は快諾し、毎日美人4姉妹とキャッキャ言いながら楽しく遊んで暮らす。
ある日「娘達と出かけてくるけど、もし留守中退屈だったら蔵を覗いて遊んでて。4つあるうちの3つまではいいけど、4つ目は絶対見たらダメよ」と言って母親達5人は出かけてしまう。
1つ目の蔵は夏の景色で、商人の体はいつの間にか鳥になっており、夏の海の上を飛び回る。2つ目の蔵は秋の景色だった。紅葉した山を飛び回る商人。3つ目の蔵は冬の景色だった。雪の降り積もった山里の上を大喜びで飛び回った。
商人としては「確実に4つ目は春だろう」と予想できてたし、これまでの3つがあまりにも楽しかったから開けたくて仕方がない。「ちょっとだけなら…」と開けてしまう。4つ目の蔵は予想通り春の景色だった。どこまでも続く梅の木々を渡りながら商人は感動していた。
しばらく飛んでいると目線の先の1本の梅に5羽のうぐいすが留まっている。おや~? と思いながら近づいていくと、5羽の目つきが鋭くなりこちらに向かって飛んできた。商人は怖くなって必死に逃げ蔵から飛び出した。
蔵から出たところに5人が立っていて「4番目は開けてはいけないと言ったのに。もう一緒に暮らせません」と言われ、ハッと我に返ると娘達と最初に会った梅の木の下に戻ってましたとさ。
(引用/まんが日本昔ばなし大辞典)