放送回 | No.1174(0741-A) |
放送日 | 1990年03月17日(平成02年03月17日) |
出典 | (表記なし) |
クレジット | 演出:小林治 文芸:沖島勲 美術:千葉秀雄 作画:朝倉隆 |
ナレーション | 市原悦子 |
備考 | 出典元不明ですが、初期版のリメイク版である点をふまえ「京都」としています。 |
昔あるところに、浦島太郎という漁師が母親と二人で暮らしていました。太郎は30歳もすぎていたのですが、まだ独り者でした。
ある日、浜辺で子供たちが小さな亀をいじめているところに遭遇しました。太郎は子供たちに15文のおこづかいをやって、海亀を海に帰してあげました。
翌日、太郎が沖の船の上で漁をしていると、海から大きな海亀が顔を出しました。海亀は「昨日は子供を助けれくれてありがとう、竜宮城へ連れて行ってあげます」といって、太郎を背中に乗せて、海の中へ潜っていきました。
海底の竜宮城では、美しい乙姫さまが太郎を迎え入れ、美味しいご馳走と鯛やヒラメの舞い踊りで大歓迎されました。太郎は、飲み食いしたり踊ったりして、とても楽しく過ごしているうちに、いつの間にか三日間も経っていました。
太郎は「もう家に帰らないと母親に怒られる」と、大慌てで自宅に帰ることにしました。残念がった乙姫さまは「これは龍宮の宝物です。でも決して開けてはいけません」と言って、玉手箱を太郎に手渡しました。
太郎が三日ぶりに浜へ帰ってみると、どうしたことか自分の家が他人の家になっていました。それどころか、周囲は見たことのない顔ばかりでした。太郎は通りがかりの人をつかまえて訊ねてみると、すでに300年経っていたことがわかりました。
この世に知った人が一人もいないことがわかると、太郎はずいぶん落ち込みました。しかし、気持ちを持ち直して、頑張って生きていこうと玉手箱のフタを開けてみました。すると、中からモクモクとけむりが出て、あっというまに浦島太郎は、白髪のお爺さんになってしまいました。
(紅子 2012-11-22 19:04)