放送回 | No.1170(0738-A) |
放送日 | 1990年02月24日(平成02年02月24日) |
出典 | 清酒時男(未来社刊)より |
クレジット | 演出:辻伸一 文芸:沖島勲 美術:阿部幸次 作画:辻伸一 |
ナレーション | 常田富士男 |
昔、石川県の河田(こうだ)のお宮に、大きなうろ(穴)のある椎の木がありました。
ある日、この村の地主の喜平さんの屋敷に、どこからか小石が飛んでくるようになりました。この投石は毎晩続き、そのうち屋敷のあちこちで昼夜問わず、謎のポルターガイスト現象が起こるようになりました。
この超常現象にすっかり恐ろしくなった喜平は、村の世話役の半助さんに相談してみました。半助さんが「小石で誰かを困らせたりしてないか?」と聞くと、子守女中はハッと思い出しました。この子守女中はぐずる子供を喜ばせるため、いつも椎の木のうろの中に小石を投げ込んで遊んでいたのです。
沢山の小石を詰められて困った椎の木が、村の権力者である喜平さんに悪さをしたのでしょう。子守女中は、椎の木にたくさん詰まった小石をきれいに取り除き、深く謝りました。
(紅子 2011-12-4 20:00)
地図:小松市河田町の八幡神社 |