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No.1155
よなかのおとむらい
夜中のおとむらい
高ヒット
放送回:0729-B  放送日:1989年12月16日(平成01年12月16日)
演出:三善和彦  文芸:沖島勲  美術:三善和彦  作画:三善和彦
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真夜中に自分の葬式とすれ違った、男の話

昔、山形の鶴岡に大場宇平という侍がいた。

ある日仕事を終えての深夜の帰り道、弔いの行列とすれ違った。不審に思った宇平がだれの弔いか尋ねると、「お馬回り二百石、大場宇平様の弔いです。」と言う。自分の弔いと聞いて驚いた宇平が慌てて家に駆け戻ると、家人は一人もおらず、家の前には送り火を焚いた跡が残っていた。途方に暮れた宇平が城の堀端までさまよい歩いてくると、宇平の友人横山太左衛門が声をかけてきた。

宇平は太左衛門にそれまでのことを話し、二人で宇平の家までやってくると、何事も無かったかのように家族が出迎え、ずうっと宇平の帰りを待っていたと言うではないか。呆然とする宇平だったが、とりあえずその場はちょっとした勘違いということで納め、太左衛門は帰宅した。

宇平の話を全て疑うこともできず、妙に心の角に引っかかっていた太左衛門の元に、数日後の朝二人の侍がやってきた。なんと宇平は昨夜遅くに屋敷に押し入った賊に切り殺されたのだと言う。

弔いの行列に加わって墓場に行く途中、太左衛門は大場宇平の話した不思議な体験のことを考えていた。と、その時「もし、これはどなたのお弔いかな?」と言う宇平の声がする。はっとして太左衛門が振り返ったが、そこにはもう誰の姿も見えなかった。宇平が見たと言っていたのは、この行列のことだったのか…と、太左衛門は初めて気付いたのだった。

(引用:狢工房サイト)


参考URL(1)
http://mujina.agz.jp/otomurai.html
ナレーション常田富士男
出典澤渡吉彦(未来社刊)より
出典詳細出羽の民話(日本の民話06),澤渡吉彦,未来社,1958年04月20日,原題「夜中のおとむらい」,採録地「鶴岡市」,話者「伊藤顕道」
場所について山形県鶴岡市の鶴ヶ岡城
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地図:山形県鶴岡市の鶴ヶ岡城
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このお話の評価9.9153 9.92 (投票数 59) ⇒投票する
※掲載情報は 2011/2/22 1:57 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
5件表示 (全15件)
はるちゃん7  投稿日時 2013/6/12 13:27
当時、リアルタイムで何気なく見ていたこの話
見終わったときに何とも言えない怖さを感じた。
内容はもちろん画面の質感、色彩、テンポ、すべてが印象に残っていたが、
あれはいったいなんと言う話だったのか・・
ようやくこのデータベースで見つけることが出来てスッキリしました。
たまきち  投稿日時 2013/5/3 22:33
ラストがゾッとする終わり方でしたね。こういう話私大好きです☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆
大場宇平  投稿日時 2012/12/9 10:39
傑作にして怪作。
刹那過ぎ越される異世界の妙を寸分欠けること盛ることなく顕している。
画面のざらざらした質感も盲の感あり自然
のんの  投稿日時 2012/5/9 23:35
映画化の価値あり!!
凄く不思議で不気味で腑に落ちないお話でしたものね・・・
世にも奇妙な物語でも十分に使える素材ですよ。
マルコ  投稿日時 2012/5/8 18:54
この話を題材にした映画がありまして、スタジオシンリー・新立翔監督の「真夜中のおとむらい」って映画がそれみたいです。
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