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ぞろりんがったん(ぞろりんがったん)

放送回No.1148(0725-A)
放送日1989年11月18日(平成01年11月18日)
出典比江島重孝(未来社刊)より
クレジット演出:フクハラ・ヒロカズ 文芸:沖島勲 美術:田中静恵 作画:フクハラ・ヒロカズ
ナレーション常田富士男

死んだ婆さんは、夜になると爺さんに声をかけてくる

昔、六部がある村に来た時、宿を借りようとおじいさんの家に立ち寄った。おじいさんは現在は一人暮らしで、とても仲の良かったおばあさんは先日、亡くなっていた。親切なおじいさんは、こころよく六部を迎え入れた。

夜中、六部が寝ていると、どこからか「爺さん、おるかい」と声がする。おじいさんは寝ながら「おります、おります」と返事をしてるがどうやらその声は、六部の布団の下(床下)から聞こえてくる。怖くなった六部が家から飛び出すと、声の主であるばあさん幽霊が追いかけてきた。

六部は庭の柿の木に登ったが、幽霊は長持(ながもち)を引きずりながら「ぞろりんがったん」と音を立てながら木の上に迫ってきた。六部がお経を唱えると、幽霊は柿の木から落ちて消えてしまった。実はおじいさんは、仲の良かったおばあさんとの約束で、おばあさんの遺体を床下に隠していたのだった。しかしそれでは良くないと諭され、きちんとお経をあげてお墓に葬ることにした。

それから、おじいさんには茶飲み友達もできて、すっかり元気になった。六部も、何事もなかったように巡礼の旅を続けたそうな。

(紅子 2011-7-14 3:35)


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