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やまんばァ(やまんばぁ)

放送回No.1130(0713-A)
放送日1989年08月26日(平成01年08月26日)
クレジット演出:殿河内勝 文芸:沖島勲 美術:青木稔 作画:殿河内勝

あらすじ

八丈島の民話(未来社,1965年08月15日)に、同タイトル名のお話があり「このお話かもしれない」ということであらすじを書いてみます。

昔の話。やまんばァという化け物が山奥の椎の森に住んでいた。村人が森近くのサツマイモ畑に芋掘りに行くと、やまんばァが知らないうちに手伝ってくれていて、籠を芋で一杯にしてくれた。

村人がそれに気付いて、「おかげで助かります」と言うと、やまんばァは「イヒヒ…イヒヒ…」と笑って答えた。また、薪拾いに行くと、これを手伝ってくれて、「われと遊んでくれ」と言った。村人はやまんばァと親しくなっていたので、少しも怖がらずに、いつも遊び相手になってやった。

時々、やまんばァは十七十八の美しい娘に化け、村人と羽根つきをして遊ぶこともあった。やまんばァは「ソリャ、チイリャア。ソリャ、タマヨシ…」と囃して玉をつき、羽根つきの後で必ず「これはお土産じゃ」と言って、村人の籠に椎茸や山ブドウなどをいっぱい入れてくれた。

時には、竹の葉で作った船に乗って、山からたくさんのカツオを釣ってくることもあった。やまんばァは「ホウベイ。ホウベイ…」と言いながらカツオを互い違いに重ねると、村人に下から欲しいだけ抜かせた。しかし、村人が上から抜くと、どういうわけか、やまんばァは怒っていた。

また、天候が悪いため、村人が何日も山に行かない時には、寂しくなったのか、やまんばァを山を下りてきて、寝ている村人の枕元に座り、村人の顔に「フウ、フウ…」と息を吹きかけていた。村人が驚いて目を覚まし、手を伸ばしてやまんばァに触れてやると、やまんばァはうれしそうに「イヒヒ、イヒヒ…」と笑って椎の森へと帰っていった。

その後も、やまんばァと村人は親しいつきあいを続けていたが、いつ頃からか、馴れ馴れしくなった村人が「椎茸をくれ」「山ブドウをくれ」「カツオをくれ」と無理な注文をしつこくするようになった。それに愛想を尽かしたのか、村人がやまんばァのいる椎の森近くに行っても、やまんばァは姿を見せることをしなくなったとさ。

(投稿者: araya 投稿日時 2012-5-8 21:54 )


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