乱世に生きる(松谷みよ子,1973年2年10日)に、同タイトル名のお話があり「このお話かもしれない」ということであらすじを書いてみます。
信州の木曽川に沿って、敵に追われていた姫が上流へと歩いていた。
途中の部落に助けを求めると、かかわり合いたくない村人たちは姫に手を差し伸べなかった。父上も敵に殺され、一人ぼっちで寂しく疲れ果てフラフラになりながらさらに上流に進むも、途中でつっぷしてしまった。
その時、高倉の爺さまが姫を背負って自宅まで連れて行ってくれた。あったかいお粥と村娘の着物を与えて休ませた。姫は、途中で聞いた田植え唄を爺さまに教えてもらい、自分ものどかな山里で田植えをして暮らせるなら、、、と思った。
しかし、爺さまの家の近くにまで執拗な追っ手が迫り、やむなく爺さまは姫に焼き飯を持たせ、さらに峠を越えて逃げるように姫に言って旅立たせた。
姫はどうにか岩倉峠を越える事ができたが、とうとう追っ手に追いつかれた。穏やかに暮らしたかったうら若き姫は、絶望の涙を流しながら田植え唄を歌いつつ田植えの真似をした。そして、碧色に透き通った淵に身を投げた。
(紅子 2012-5-2 19:38)
ナレーション | 未見のため不明 |
出典 | クレジット不明 |
出典詳細 | 乱世に生きる(日本の民話08),松谷みよ子,角川書店,1973年2年10日,原題「姫淵の歌」,伝承地「長野県」※かもしれない |
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