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夫婦岩(みょうといわ)

放送回No.1113(0702-A)
放送日1989年06月10日(平成01年06月10日)
出典岡山県
クレジット演出:小林治 文芸:沖島勲 美術:古宇田由紀子 作画:船越英之
ナレーション市原悦子

夫婦は仲良くしなさいよって話

昔、岡山の成羽町(なりわ)ところの山奥に木ノ村(きのむら)という村がありました。

この村には、とりわけ体が大きい清三郎(せいざぶろう)という力持ちで気の荒いの男がいました。清三郎には力持ちで気の強い嫁と、可愛い一人息子がいました。毎晩、大ゲンカをするような夫婦でしたが、この息子だけは大変な可愛がりようでした。

ある日、嫁が山瓜を取って帰って来ました。働きもせず家で嫁の帰りを待っていた清三郎は、山瓜を一人で食べようと、息子を連れて崖の上に登りました。それに気が付いた嫁が、崖をよじ登って追いかけていくと、清三郎は崖上から山瓜を投げつけました。次々に山瓜を投げつけるうちに、清三郎は誤って息子を崖の上から投げつけて殺してしまいました。

息子の死を後悔しきれなかった夫婦は、国司(くにし)神社の前にひれ伏して教えを乞いました。神さまは「死んだ者は生き返らない。供養のために下の谷から大岩を二つ運んできなさい」とお告げになりました。

夫婦は言われた通り、谷の大岩を持ち上げようと必死で格闘しました。やがて頭から角が生え、手には鋭い爪が生え、口からは牙が生えて、その姿は鬼になりました。鬼になった夫婦は、泣きながら大岩を持ち上げ、神社の境内に投げ上げました。

これを見た神様は、この岩を「夫婦岩」と名付け、岩に子供の姿を彫りました。そして「鬼になった姿で村人たちを驚かせないように、この岩を自分の子どもと思って遠くから供養するように」と言いつけました。

こうして、鬼の夫婦は中国山地の奥深くに引っ込み、遠くから息子の供養をしました。

(紅子 2012-10-10 3:22)


参考URL(1):http://meotoiwa.jp/
参考URL(1):http://www.city.takahashi.okayama.jp/soshiki/9/meotoiwa4240131.html
地図:夫婦岩(岡山県高梁市成羽町布寄木ノ村)

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