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竹ぼうきと粟めし(たけぼうきとあわめし)

放送回No.1060(0669-A)
放送日1988年10月01日(昭和63年10月01日)
出典熊本県
クレジット演出:小原秀一 文芸:沖島勲 美術:安藤ひろみ 作画:小原秀一
ナレーション市原悦子

あらすじ

昔、熊本に、皮肉屋の妙念(みょうねん)和尚と、意地っ張りの源さん、人の良い万さんがいました。

ある秋の日、三人は長洲の町まで買い物へ行きましたが、その中に竹ぼうきがあったので源さんはとても不満でした。源さんは「三ヶ月前に、ワシが作ってやった竹ぼうきは気に入らないのか?」と、憤慨しながら妙念さんに訊ねました。

妙念さんは皮肉たっぷりに「源さんの竹ぼうきは重くてかなわん」と答えると、源さんは「軽い竹ぼうきなんか、一口で食べてしまえる程だ」とムキになって言い返しました。皮肉屋と意地っ張りの二人は互いにひかず、本当に竹ぼうきが食べられるかどうか、一両をかけることになりました。

翌日、名案を思い付いた源さんは、竹ぼうきに火をつけ灰にしました。そして、灰を一口で食べてしまいました。勝ち誇った源さんに、妙念さんは悔しくて悔しくてたまりませんでした。

そこで翌日、妙念さんはもう一度、源さんと万さんをお寺に呼び寄せました。そして小さな皿を見せて「この皿に乗せられるだけの粟飯を食べられるかどうか、一両かけよう」と言いました。

源さんは五合程度の飯は軽く平らげられるので、この賭けに乗りました。さっそく妙念さんは小僧さんに言いつけ、大釜に二升の粟飯を炊かせました。そしてすっかり冷めた時を見計らって、形を崩さないように、釜の形のままの粟飯を小さなお皿に乗せました。

さすがの源さんもこの量は食べられないと思い、素直に負けを認めました。あっさりと負けを認めた源さんに妙念さんは驚きましたが、やがて二人は顔を見合わせてエへへと笑い合いました。

それからも三人はこんな事を繰り返しながら、いつまでも仲良く暮らしたそうです。

(紅子 2013-11-2 1:36)


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