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雷と月と日(かみなりとつきとひ)

放送回No.1051(0663-A)
放送日1988年08月20日(昭和63年08月20日)
出典徳島県
クレジット演出:吉良敬三 文芸:沖島勲 美術:青木稔 作画:スリー・ディ
ナレーション市原悦子

あらすじ

むかしむかし、ある夏のことじゃった。いつもは顔を合わせることもない『お日さん』と『お月さん』と『雷さん』が、お伊勢参りの旅をすることになったそうな。

道中の雷さんは鬼のパンツで元気いっぱい、背中の太鼓を打ち鳴らし、あたりに雷を落としながら、そりゃあ騒がしく歩くんじゃ。お日さんとお月さんが文句を 言っても、雷さんは「いやぁ、すまんすまん!」と、またうるさく笑い飛ばしたそうな。じゃが、まずまず、三人は仲良く旅を続けたそうな。

やがて日も暮れたので、三人は宿に入った。お日さんとお月さんはゆっくりとお風呂に入ったが、雷さんはお風呂が嫌いで、次々に酒を運ばせては飲んでおった。

お日さんとお月さんがお風呂から上がる頃には、雷さんはすっかり酔っ払っており、酒臭~い息を吐きながら二人にさんざん酒をすすめ、太鼓をたたいて大声で歌いながら踊りだした。そのうるさいこと下手くそなこと。お日さんもお月さんもすっかり参ってしもうた。

そ うして騒ぐだけ騒いだ雷さんは酔いつぶれて眠ってしまったそうな。お日さんとお月さんはほっとして、雷さんを布団に寝かし、自分達も布団に入った。雷さん は初めのうちは静かにスースー眠っておったが、しばらくして、その『スー』が『ガー!』に変わったからたまらない。ほんに布団が吹っ飛ぶような大イビキ じゃった。

「眠らせてくれぇ~!」お日さんとお月さんは布団をかぶって苦しんでおったが、とうとう「儂……、儂、先に行くわ。」と、お日さんが逃げ出した。お月さんもそれについて、二人はまだ夜も開けないうちに雷さんを置いて宿を出発したのじゃった。

一 方の雷さんは夕方近くになって目を覚ました。お日さんとお月さんが先に出発したと聞いた雷さんは「月日のたつのは早いもんじゃなぁ。ほんなら儂は夕立とし ようかぁ!」と騒いで、直ぐに二人の後を追ったそうな。そうして雷さんが去った後には、稲光が走ってザーッと夕立が降ったということじゃ。

(投稿者: ニャコディ  投稿日時 2013-1-4 23:17)


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