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大根のびっくりぎょうてん(だいこんのびっくりぎょうてん)

放送回No.1034(0652-A)
放送日1988年06月04日(昭和63年06月04日)
出典石崎直義(未来社刊)より
クレジット演出:やすみ哲夫 文芸:沖島勲 美術:やすみ哲夫 作画:古宇田文男
ナレーション常田富士男

あらすじ

昔、ある所に大根とにんじんとごぼうと種いもとこんにゃくが住んでおった。

この頃の大根は今と違って、薄い緑色をしておった。大根は体が大きくて力も強く、相撲を取ってもいつも勝つのは大根だった。そのため大根は「自分に怖いものは何もない」と言って、仲間の中で少しいばっていた。

ある寒い日のこと。あまりに冷えるので、種いもが「酒でもみんなで飲んで、あったまろう」と言い出した。みんなは大賛成した。

次に最初に言い出した種いもの他に、誰が一緒に行くのかをくじ引きで決めることになった。その結果、大根が種いもと一緒に酒を買いに行くことになった。

大根と種いもが町に向かって歩いていると、山から「吹きおろし」の冷たい風が吹いてきた。種いもが「おろしじゃ」というと、大根は自分がおろし金で大根おろしにされてしまうと勘違いし、大慌てで逃げ、近くの穴に隠れてしまった。

後から追いついてきた種いもに「おろしとは、山から吹いてくる冷たい風のことじゃ」と言われ、大根はほっとした。

大根はこの時に、よほどびっくりぎょうてんしたのであろう。それ以来、体が真っ白になってしまった。そしてそれからの大根はいばったりせずに、仲間たちにも優しくするようになったということじゃ。

(カケス 投稿日時 2014/5/24 19:47)


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