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No.0021
はなさかじいさん
花咲か爺さん
高ヒット
放送回:0011-A  放送日:1975年03月18日(昭和50年03月18日)
演出:まるふしろう  文芸:小田健也  美術:阿部幸次  作画:上口照人
岩手県 / 岐阜県 ) 432625hit
可愛がっていた犬のぽちのおかげで、正直じいさんがお金持ちになる話

ある所にやさしいお爺さんお婆さんと、欲張り爺さん婆さんが隣同士で住んでいた。

ある日、やさしいお爺さんのところに小犬が逃げてきた。そのあとを欲張りな爺さんが、その犬は自分の畑を荒らしたと言って追いかけてきた。やさしいお爺さんは、隣のお爺さんに頭を下げて許しを請い、その小犬に「ポチ」という名を付けて飼うことにした。お爺さんとお婆さんに可愛がられてポチはぐんぐん大きくなった。

ある日、ポチが裏山で「ここ掘れワンワン!」と吠えるので、そこを掘ってみるとたくさん小判が出てきた。それを見ていた隣の欲張りお爺さんは、ポチを連れて裏山を掘るも、蛇や化け物がでてきたので、怒ってポチを殺してしまった。

悲しんだお爺さんは、裏山にポチの亡骸を埋め、そこに小さな木の墓標を立てた。するとその墓標がぐんぐん大きくなり、立派な木になった。やがてその木が「臼にしてくれ~」と言うので、木を切って臼にして餅をついたところ、餅が小判に変わった。隣の爺さん婆さんがそれを真似すると餅は泥団子に変わり、バチンバチンとはじけて顔を真っ黒にした。怒った欲張り爺さんは、臼を粉々にして竈で焼いてしまった。

やさしいお爺さんは悲しんで、その灰を集めて畑に播こうとすると、風が吹いて灰を吹き飛ばした。すると枯れた木が光り出して桜の花を咲かせた。喜んだお爺さんとお婆さんが、他の枯れ木にも灰をかけると、あたり一面桜が満開となった。その話を聞いた殿様がやって来て、お爺さんが見事枯れ木に桜の花を咲かせるのを見て喜び、お爺さんにたくさんの褒美を授けた。

それを見ていた隣の爺さんが真似をして枯れ木に灰を播くが、灰はそのままお殿様の頭にバッサリとかかり、怒ったお殿様に牢屋に入れられてしまった。

(稿: 蔵人 本掲載日2012-8-14 14:32 )


ナレーション市原悦子
出典(表記なし)
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追加情報
本の情報サラ文庫まんが日本昔ばなし第7巻-第031話(発刊日:1976年9月10日)/童音社BOX絵本_第47巻(発刊日不明:1970~1980年頃)/国際情報社BOX絵本パート1-第001巻(発刊日:1980年かも)/二見書房まんが日本昔ばなし第8巻-第29話(発刊日:2006年3月20日)/講談社デラックス版まんが日本昔ばなし第04巻(絵本発刊日:1984年10月15日)/講談社テレビ名作えほん第007巻(発刊日:1977年8月)
サラ文庫の絵本より絵本巻頭の解説によると「岩手地方の昔ばなし」
童音社の絵本より絵本巻頭の解説(民話研究家 萩坂昇)によると「岐阜県の昔ばなし」
国際情報社の絵本より『花咲か爺さん』は、”日本五大童話”の一つに数えられている、昔から有名な話です。心の優しいお爺さんは幸運を得、それをねたんで真似をしたお爺さんは、失敗して不幸を招くという、昔話にはよく見られる型の話です。似たような話は全国にありますが、この話が私たちの心をとらえるのは、人間の気持ちの裏表を、二人の年寄りという、類型化された形で見せてくれるからでしょう。この話では、子犬が幸不幸を決定する重要な役割を果たしていますが、子犬の代わりに、いろいろな動物や品物がでてくる話もあり、昔話は、各地の話が微妙に影響しあってできていることがわかります。(地名の明記なし)
講談社のデラックス版絵本より「花さかじいさん」は「日本五大昔ばなし」のひとつとして、広く知られています。正直で働き者のおじいさんは、やさしく誠実は人柄ゆえに幸運をてにします。それを見て、いじわるでなまけ者のおじいさんは羨ましくてならず、マネをしては失敗するという「物うらやみ話」です。人の心の中にある、ねたみ心を懲らしめているのでしょう。正直じいさんは、最後に焼かれたうすの灰を木の根にまいて枯れ木に花を咲かせますが、これは、昔は焼き畑農業で作物を作っていたところからの発想によるものだと思われます。(岐阜地方の昔ばなし)
講談社の300より書籍には地名の明記はない
レコードの解説よりLPレコードの解説によると「岩手地方の昔ばなし」
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※掲載情報は 2012/8/14 14:31 時点のものです。内容(あらすじ・地図情報・その他)が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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コメント一覧
10件表示 (全20件)
うさ子  投稿日時 2018/1/21 23:08
どなたか教えて下さい(>_<)ヽ
童音社と、国際情報社の日本昔ばなしは
絵が同じ感じなので内容も同じかと思っていたのですが、少しずつ文章が違うのですね?
(なぜ同じに全国放映中と書いてあるのに文章が少しずつ違うのですか(T-T))
同じかと思い童音社のセットを買ってしまいました(T-T)
童音社の花咲かじいさんは、『ここほれワンワン』と言わず、急に背中に乗れと話しおじいさんを連れて行き、『ここをほってごらん』と言うのですが、国際情報社のもそうですか?
どなたか教えて下さい(T.T)
岐阜県出身者  投稿日時 2017/11/26 12:59

この話が岐阜県の民話だというのは、知りませんでした。
ひこ  投稿日時 2017/8/30 22:05
35年くらい前、幼稚園の頃に見た花咲か爺さんそのものです。私にとっての花咲か爺さんはこれ。懐かしいな~。動画が見たいな~。
freesia  投稿日時 2017/8/13 8:26
組織の中でポチを演じる意図は、私には全くなかったけれど、2人の上司は、まさに良い爺さんと欲深な爺さんだった。私は意図して仕事の質を変えたりしたことはなかったけど、結果的に、そうなった。この物語、すごい。
泣きそうな空  投稿日時 2017/3/18 7:25
しろちゃんですよね?。
この話好きな話
穂積  投稿日時 2016/5/20 20:24 | 最終変更
ポチ?しろ?
___
確認した所、ポチでしたのでポチに訂正しました。ありがとうございました。(2016/5/21)
どぷぶつ  投稿日時 2016/3/29 20:53 | 最終変更
ばあさんの存在価値っていったい?
古西誠人  投稿日時 2016/1/4 18:03
僕はリメイク版よりも、旧作の花咲か爺さんが好きです。
ゲスト  投稿日時 2015/11/30 18:21
屁売りじいさん(奥越前の昔話)
むかしむかし、あるところに、おじいさんとおばあさんがいたんやって。おじいさんは山へ薪(たきもん)をしに行ったんやって。おばあさんが朝御飯のあとかたずけをしていたら、「あらー、おじいさん、べんとう忘れていった、持って行ってあげんならん。」といっておばあさんは、山へ行ったんにゃって。おじいさんは、一生けん命薪をしているんでおばあさんは、「おじいさーん、この木の枝へべんとうつっておくでのう。」おじいさんは「なんとも(ありがとうの意・何分にも、まことに。)」と言いながら仕事をしていたんやって。
山のすずめたちが、「あれ、なんだろう。」とおべんとうのところへ集まってきたんにゃって。そしてあっちつつきこっちつつきしている間に、結び目がほずけて、おべんとうが落ちたんやと。そこですずめは、喜んで「ごはんだ、ごはんだ、チュンチュン」と食べたんやと。
おじいさんがお昼になったので「どーれ、飯にしょうか。」とおばあさんが、かけておいてくれた木の下まで来たら、すずめのクソやら、羽根がまじったおべんとうが落ちていたんやって。おじいさんは仕方がないんで指先で羽根やら、クソをのけて、ご飯を食べたんやと。
そして木のかげで休んでいたら、うとうとと眠とうなって寝てしもうたんやって。そしたら、おしりがむずむずしてきたと思ったら、
~~スズーメ ヘンゴロ ヘンゴロ チンチョン パラリンショ ソノジャッコン ジャラリンショ
とおもしえ、屁が出たんやって。これはおもしえ屁や、おばあさんに聞かしたろうと、急いで山から帰って来たんやって。「おばあさんや、おばあさんや、うら、とってもおもしえ、屁が出るんにゃ。ようきいておれや。」
~~スズーメ ヘンゴロ ヘンゴロ チンチョン パラリンショ ソノジャッコン ジャラリンショ
「おじいさん、なんたおもしえ屁やの。おじいさん屁売りに行ってきたら。」「そうやなあ。屁売りにー。それはおもっしょかろう。ほんだ、屁売りに行ってこーわい。」
おじいさんは、町へ行って、「屁売りー、屁売りー。」と大きな声で呼ばりながら、大道の方へ行ったんやって。向こうから、お殿様の行列が来られて、「屁売りー、屁売りー。」の声を聞かれて、おすみをあげられ、「じい、屁売りと言ったな。これは面白い。わしの前で屁をこいてみよ。」おじいさんは、かしこまって、
~~スズーメ ヘンゴロ ヘンゴロ チンチョン パラリンショ ソノジャッコン ジャラリンショ
「これは面白い、これは面白い、もう一ぺんこいてみよ。」
~~スズーメ ヘンゴロ ヘンゴロ チンチョン パラリンショ ソノジャッコン ジャラリンショ ジャラリンショ
お殿様は、「これは大変面白かった。ごほうびをやるぞ。」と言われ、おじいさんはたくさんの小判をもらって、喜びいさんで家へ帰り、おばあさんに見せていたら、となりのじいさんが、これを見て、「どこでそんなにもろてきたんやいの。」「屁売ってもろうてきたんや。」っていうたんやって。
となりのおじいさんは、あわてて家へ帰って、「ばあさん、飯をうんとたくさんたいてくれ。」「おじいさん、なんでやいの。」「うん、どうでもよい。はよう、はよう。」といって、おばあさんに御飯たかせたんやって。御飯をたくさん食べたとなりのじいさんは、「屁売りー、屁売りー」とまねをして大通りを歩いていたんやって。
ところが、そこを通られたお殿様が、「おう、屁売り、買うてやるぞ、一つこいてみよ。」と言われたので、じいさんは「ウーン」ときばったんやって。すると「ブーッ。」と大きな音といっしょに、くさーいくさーい屁をこいたんやって。お殿様は顔をそむけながら「もう一度こいてみよ。」と言われると、となりのじいさんは、「ブーッ、ブーッ。」とくさいくさい屁をこいたんで、お殿様は「無礼者」といって大変おこられたんやと。これでおしまい。
語り 堂下 まさの(田野)・ 調査 榎 しずを
http://www.geocities.jp/bbqxy084/onosi_kankou_map/minwa/mukasibanasi1.html#1-11
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