このお話は絵本では「鳥取県の昔ばなし」とありますが、「肥後民話集」によれば「おんちよろちよろで泥棒を走らせた話」という熊本県の民話です。(コマ番号67/141)
http://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1450606/67?tocOpened=1旅の坊さんは実は、松尾芭蕉のような僧侶の身なりをした諸国放浪中の俳諧師だったそうです。
俳諧師なので当然のことながら、俳句は読んでもお経は知るはずがありません。
お婆さんに教えてあげた即興のお経は「おんちよろちよろとでーらいた といふたらひつこーだ おのれまてまてのがさうか」と書かれています。
これはお経というよりは真言ではないでしょうか?
薬師如来の真言「おんころころ せんだり まとうぎ そわか」をなんとなく連想させますね。