里の語りべ聞き書き 第15巻
この書籍の中のお話から しゅのばん(1454)、がアニメ化されました。
書籍名里の語りべ聞き書き 第15巻
編著名川内彩友美
出版社有限会社 三丘社
発刊日1993年08月15日
管理番号sato15
※掲載情報は 2015/5/5 1:46 現在のものです。内容が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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収録数28話
収録数28話

目次

金ひり猫,指を食う娘,猿婿入り,隣の寝太郎,山寺の化けもの,河童の薬,化けた古狸,くだギツネ,牛八匹と妹,炎の中に狐が見える,たてや横に伸びた顔,馬売りの話,百物語りのはなし,はいどら観音,二体の薬師如来,姫さまの宿送り,会津の首番,ハトとカラスの知恵比べ,アガリパトルマバカーズとフムカジ,鯛,だんご,吉四六さん話1初夢の巻,吉四六さん話2猫が見分けるの巻,吉四六さん話3銭糞馬の巻,吉四六さん話4カラス売りの巻,吉四六さん話5倹約第一の巻,吉四六さん話6赤ン坊から出るもんの巻,吉四六さん話7鶏騒動の巻

巻末に掲載されていた「話者名」一覧

浜口一夫(新潟県)、井口ニ四雄(兵庫県)、白根英之(広島県)、岡村光治(高知県)、村山義男(福岡県)、野呂祐吉(大分県)、前泊徳正(沖縄県)、佐和田カニ(沖縄県)、大谷章(兵庫県)、石見完次(兵庫県)、竹中佳次(兵庫県)、小林利三(静岡県)

里の語りべ聞き書き 第15巻 読んだ感想というかメモ

金ひり猫
話者:白根英之(話者リストより)
金持ちで欲深の姉と貧乏で心の優しい妹。妹は、もう餅をつくことなどないだろうと、杵を川に捨てると竜宮様から金の糞をするネコをもらった。米三合で小判三両を産むが、それ以上だとネコは死ぬ。姉は無理やりネコを奪い取り、案の定食わせすぎてネコを殺してしまう。ネコの亡骸からは金のなる木が生えて、妹はますます分限者になった。
指を食う娘
話者:浜口一夫(話者リストより)
むこのきもだめし(0744)の類話。この娘の場合、自分の指にみたてた菓子を食って見せた。
猿婿入り
話者:浜口一夫(話者リストより)
さる婿の話。前半はかっぱとひょうたん(0390)に似た流れで、最期は猿に臼を背負わせ、そのまま谷川へ突き落とした。大笑いする嫁をみた猿は、悲しんでると勘違いして「泣かないでー」と言いながら、ゴロゴロ流れて行った。
隣の寝太郎
話者:浜口一夫(話者リストより)
寝太郎ものがたり(1315)の類話。
山寺の化けもの
話者:浜口一夫(話者リストより)
テイテイコブシ(0629)の類話。この話では、こぶしの木じゃなくて古下駄の化け物です。
河童の薬
話者:村山義男(話者リストより)
河童のきず薬(0675)の類話。医者が急病人のところへ向かっている途中、カッパが川のなかに引きずり込もうとしたので、手を切り落とした。その手を取り返しにやってきた河童からきず薬の事を教えてもらう。
化けた古狸
話者:村山義男(話者リストより)
阿弥陀が峯の怪(0386)の類話。地域が同じなので、類話じゃなくて同じ話かもしれん。
くだギツネ
話者:小林利三(話者リストより)
たくさん捕れたイカを、くだギツネに横取りされる話。※同タイトルのアニメがあるけど、話は全く違う。
牛八匹と妹
話者:岡村光治(話者リストより)
綺麗な娘を長者の一人息子の嫁にもらおうと、仲人が「牛8匹と交換」という高条件を提示した。快諾した兄のところへ、仲人は牛に鉢を引かせて現れた。そこで兄は、妹に芋を10個持たせて「芋を十(とお)どうぞ」といって渡した。
炎の中に狐が見える
塩たき釜の火にあたりに、子供を抱いた女がやってきた。しかし釜の火に通して女をみると、雁を抱えた狐だった。まんまと雁を巻き上げた塩たき男が、翌日、町に雁を売りに行こうとすると、ちょうど都合よく雁を買いに行く男に出会った。五百文で売ったけど、その金は馬の骨だった、この男は狐だった。
たてや横に伸びた顔
馬売りの話
旅人馬(0051)の類話。
百物語りのはなし
みんなで百物語をして、最後に火を吹き消すと、闇のなかから手が出てきて、男の胸元をつかんだ。宝の埋まっている場所を教えてくれた。※同タイトルのアニメがあるけど、話は全く違う。
はいどら観音
法雲寺が火事で焼け落ち、どうにか御本尊様は守ったが、法燈を継ぐ者がいなくて、荒れ放題になった。そこで、母里村の野寺へ移動させようと、はいどらに入れて運んでいたが、移動を嫌がって運び手の腹を痛くした。運び手達は、念仏を唱えながらどうにか移動させた。この観音様をはいどら観音という。
二体の薬師如来
石原薬師の薬師如来が二体ある理由について。泥棒が万病に効くからと、如来様の偽物を作って本物と入れ替えた。しかし、毎晩、泥棒の夢枕に立ち続けたんで、とうとう泥棒は本物の薬師様を返した。だから二体あるってわけ。
姫さまの宿送り
美しく気品のある姫様に化けて、上京していたタヌキの話。内容は狸和尚(0490)によく似ているが、美味しいものを食べたいとかいう様子は描写なし。
会津の首番
アニメの出典元だが、アニメと比べると結構違う点がある。会津の須波神社に住み着いていた、首番(しゅのばん)という化物。21~21歳の若者が、神社の前を歩こうとするが、怖いんで、後からきた若侍と一緒に行くことにした。しかし、この侍こそが首番だった。気がついて、近くの家に駆け込んで水をもらったら、そこの女房がまたまた首番だった。
ハトとカラスの知恵比べ
浜に打ち上げられていた大きな魚を前に、どこから食べようかと思案していた鳩がいた。そこへカラスがやっていて、一緒に食べようというと、はとは快諾した。カラスは年上のものから食べようともちかけ、ハトの年齢を尋ねた。ハトの年齢を聞いたカラスは、それより多い年齢を答えて、結局魚を独り占めした。
アガリパトルマバカーズとフムカジ
だんご
どっこいだんご(0447)の類話。
吉四六さん話1初夢の巻
話者:野呂祐吉(話者リストより)
藤助どんの鴨とり話(0244)の類話。でもこの話は、単なる夢オチだった。
吉四六さん話2猫が見分けるの巻
話者:野呂祐吉(話者リストより)
かつお節でつくったねずみの話。一休さんのエピソードにもあったね。
吉四六さん話3銭糞馬の巻
話者:野呂祐吉(話者リストより)
小悪党の馬喰「まむしの権太」をやり込めた、吉四六さんの話。
吉四六さん話4カラス売りの巻
話者:野呂祐吉(話者リストより)
臼杵の町に住む、因縁をつけ値切りを行う爺さんがいた。その爺さんをやりこめようと、吉四六さんがカラスを高価で売りつけた話。
吉四六さん話5倹約第一の巻
話者:野呂祐吉(話者リストより)
飢饉になって倹約を推奨する村の和尚さん。でもあまりにも倹約しすぎるので、吉四六さんがちょっと懲らしめる話。こやしの息(1156)にも似た話。
吉四六さん話6赤ン坊から出るもんの巻
話者:野呂祐吉(話者リストより)
吉四六さんが麦の手入れで年末の忙しくしている時に、偉そうな態度で道を尋ねてきたお侍さんがいた。あれこれごちゃごちゃウザいので、吉四六さんも、最期は逆ギレして追い払ったって話。
吉四六さん話7鶏騒動の巻
話者:野呂祐吉(話者リストより)
強欲な金貸し地主から、土地を借りて畑をたがやしていた吉四六さん。この地主の飼っている鶏が吉四六さんの畑を荒らすので、どうにかしてくれと地主に抗議をするも、「鶏は自分の干支だから無問題」と言って相手にしないかった。そこで吉四六さんと村人たちが、それぞれの干支の動物を畑に放った。この様子に慌てていた地主さんに、吉四六さんはすまして「今は、三郎兵衛がトラを生け捕りに行っています」と言い、とうとう地主は降参した。

※この書籍情報は、紅子が国会図書館の蔵書を借りて読んで、お話の内容や情報をメモったものです。話者名は巻末に出身地とともに紹介されていて、お話の採録地と照らし合わせたものです。(2012年8月現在)

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