里の語りべ聞き書き 第14巻
この書籍の中のお話から 三十五日目の山参り(1431)、がアニメ化されました。
書籍名里の語りべ聞き書き 第14巻
編著名川内彩友美
出版社有限会社 三丘社
発刊日1993年06月14日
管理番号sato14
※掲載情報は 2015/5/5 1:45 現在のものです。内容が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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収録数26話
収録数26話

目次

宝手拭い,かか、もろうておけや,天福地福,おけさの由来,狐女房,鐘ヶ淵,座ったお不動さま,キンショキショキ,白兎と大応国師,鼻たこなあれ,大ドンコ,再の神,淡路の三十五日目の山参り,カッポ島,渡嘉敷ペークと火鉢,ミラクとガジャー,鈴鹿山の盗賊,泥棒よけ,弥次郎か,吉四六さん話1筍ンもちまわりの巻,吉四六さん話2徳利の酒の巻,吉四六さん話3雨蛙団子の巻,吉四六さん話4吉四六さんの天のぼりの巻,吉四六さん話5西瓜ん見張りの巻,吉四六さん話6まさかそげんこたぁの巻,吉四六さん話7荒瀬の渡しの巻

巻末に掲載されていた「話者名」一覧

笠原政雄(新潟県)、山本ハツ(新潟県)、浜口一夫(新潟県)、前田治郎助(千葉県)、山田久(大阪府)、下野敏雄(兵庫県)、北村茂雄(滋賀県)、岸田透(愛媛県)、村山義男(福岡県)、福山正文(福岡県)、野呂祐吉(大分県)、山本川恒(沖縄県)

里の語りべ聞き書き 第14巻 読んだ感想というかメモ

宝手拭い
乞食のくれた手ぬぐい(0056)とちょっと似た感じ。汚らしい身なりのお遍路さんが、庄屋の家へやってきたが庄屋のかかさんは追い返す。次にあばら家にやってくると、そこの爺婆とその娘は親切だったので、美人になる手ぬぐいを渡した。庄屋のかかさんも手ぬぐいを借りて使ったところ、風呂桶に体がくっついてしまった。庄屋一族全員を集めたところで、お遍路さんから猿になる呪文をかけられ、全員山へ追いやられた。
かか、もろうておけや
地代は払えなくなった貧乏なとと(旦那)とかか(嫁)。やむなく、ととは自分が死んだ事にして、支払いを先延ばしにしようと計画した。大家は、家賃を棒引きにしてくれるどころか香典までくれようとしたので、さすがにそれはとかかは受け取りを渋っていた。それを棺桶の中でやきもきして聞いていたととは、思わず棺桶の蓋をはね上げて「かか、もろうておけや」と言った。
天福地福
おけさの由来
狐女房
鐘ヶ淵
話者:前田治郎助(話者リストより)
座ったお不動さま
話者:前田治郎助(話者リストより)
キンショキショキ
白兎と大応国師
鼻たこなあれ
大ドンコ
話者:岸田透(話者リストより)
再の神
話者:山田久(話者リストより)
淡路の三十五日目の山参り
話者:下野敏雄(話者リストより)
アニメと同じストーリー。小さな差異としては、主人公には兄弟がたくさんいて、叔父は陽気な感じではなく普通の人だった。東山寺のお話で、13個のおにぎりを用意し、4つは閻魔堂のえんま様に、6つは6体のお地蔵さんに、残りの3つを転がす。
カッポ島
話者:北村茂雄(話者リストより)
継母と継子の話。最後でカッコー鳥になるところは、くらっ子鳥(0285)と似てると言える。商人の父親が不在のときに、腹をすかせた息子(かつ坊)が隣の畑から芋を盗んで食べた。見つかって犬に追いかけられ、追い詰められた崖の上で助けを求めると月に吸い込まれて消えた。しばらくして帰ってきた父親が、息子かつ坊がいなくなったのを知り、旅姿のまま探し回った。やがて鳥になったのが、かっぽー、かっぽと鳴く鳥になった。
渡嘉敷ペークと火鉢
話者:山本川恒(話者リストより)
渡嘉敷ペークとは、トンチものの人の名前。あるとき、王様からもらった立派な火鉢を、欲しがっていた友人の宮城さんにあげた。ペークは宮城さんに、「自分が訪ねて行ったときには酒と魚をご馳走してくれ」と、お願いしたら快諾してくれた。その後、ペークは毎日宮城さんちに行ったので、とうとう火鉢は再びペークのもとへ帰ってきた。火鉢よ、お前はいつも俺の元に帰ってくるな?。
ミラクとガジャー
話者:山本川恒(話者リストより)
欲のない素直なミラクと、欲深いガジャーの話。田畑を独り占めしてミラクを追い出したガジャーだったが、ミラクの方の田畑の方が立派に育った。そこでガジャーは神様にお願いして、ネズミを大量発生させてもらって、ミラクの田畑を襲わせた。しかし、ミラクも神さまにネコを出してもらって撃退した。
鈴鹿山の盗賊
京の都に住む商人が、危険な鈴鹿山中を抜け伊勢と行き来していたのだが、盗賊に襲われる事はなかった。なぜなら、この商人が作っていた酒を蜂に振舞っていたので、いざとなったら蜂が盗賊たちを皆殺しにしてくれるから♪酒と蜂のモチーフが、六兵衛とクマンバチ(0289)と似てる。
泥棒よけ
宮中で勤務するトンチものの男の話。夜になると追い剥ぎが出て身ぐるみ剥がれるので、あらかじめ裸になってから牛車に乗り、追い剥ぎ一団がやってきても、すでに襲われた後だったと嘘をつく事で、追い剥ぎをやり過ごした。
弥次郎か
佐渡で金が取れるようになり、人で賑わっていた頃の話。禁戒を守り行を怠る事なく勤めていた、ひとりの聖がいた。みんなからの尊敬と寄付金を集めたが、あるとき聖は入定することになって、厳かに死んだ。しかし本当は抜け穴から逃げ出していて、越後の町で豪華な暮らしを送っていた。それを弥次郎が知り、問い詰めると「ああ、お前は娑婆でみた弥次郎か?」と言い放ち、あまりの厚かましさに無常を感じた。これにより弥次郎はますます信仰を深め、この弥次郎が人々から尊敬されるような人物になった。
吉四六さん話1筍ンもちまわりの巻
話者:野呂祐吉(話者リストより)
吉四六さんが、庄屋さん家や八幡様のところへ「筍を持ってきました」といって飯時に訪れる。みんなご飯をたくさんご馳走してくれた。吉四六さんは「この筍は便所の横に生えてきたもので、俺の肥やしが沢山かかっている」といって差し出すものだから、みんな「いらない」と断る。その結果、筍は減らない。
吉四六さん話2徳利の酒の巻
話者:野呂祐吉(話者リストより)
吉四六さんがせっかく買いに行ってきた酒を、侍に飲まれそうになったので「これは小便だ」といってごまかすも、結局バレテしまって徳利ごと飲まれてしまった。吉腹が立ったので、今度は本当に小便を徳利にいれて、わざと道を通りかかって、侍に小便を飲ませてやった。
吉四六さん話3雨蛙団子の巻
話者:野呂祐吉(話者リストより)
蛙になったぼた餅(0371)の吉四六バージョン。ある二十三夜様の時。嫁と仲良く二十三夜様をお祝いし、残った団子を重箱にいれておいた。吉四六さんが団子に「嫁を見たらカエルになれ」と言うもんだから、こっそり嫁は本物のカエルを重箱に入れた。翌日、吉四六さんが重箱をあけると、カエルが入っていたものだからしょんぼりした。嫁は、こんな吉四六さんが可愛いと思い、ますます好きになった。
吉四六さん話4吉四六さんの天のぼりの巻
話者:野呂祐吉(話者リストより)
ある友人宅で、家族が病気だったり身重だったりで、田植えの代掻きのための人手がいなかった。そこで吉四六さんが、田の中に櫓をくみ、「これから俺が天に登るから見届けよ!」と村人たちにふれまわった。集まった人たちは、吉四六さんが櫓から落ちないものかと心配で、足を踏みならしていたので、代掻きも無事終了した。
吉四六さん話5西瓜ん見張りの巻
話者:野呂祐吉(話者リストより)
吉四六さんが子供の頃の話。当時、珍しいスイカを植えて見事に育ったので、盗まれないように収穫したスイカを見ているように言いつけた母親。ザルを撮りに行っている間に、見知らぬ男がきて、担いで持っていく様子を目の前でただただ見ていた。
吉四六さん話6まさかそげんこたぁの巻
話者:野呂祐吉(話者リストより)
黍野(きびの)村の佐土原さんという大庄屋さんの口癖は「まさかそんな事はあるまい!」なので、話しているものの気分を悪くさせていた。そこで、吉四六さんがその口癖を言わずに最後まで俺の話を聞けるかどうか、と1俵の米俵をかけた。最後まで我慢していた庄屋さんだったが、吉四六さんの話にとうとう口癖が飛び出してしまった。
吉四六さん話7荒瀬の渡しの巻
話者:野呂祐吉(話者リストより)
野津村の野津川の渡し船を出していた吉四六さん。そこへ、態度も横暴&渡し賃も強引に値切る侍がやってきた。強引に値切られた吉四六さんは、値切った分の料金までしか船を進めなかった。川途中で停められた侍は、仕方なく戻るように吉四六さんにお願いし、結局川は渡れない上に往復の料金を払う事になった。

※この書籍情報は、紅子が国会図書館の蔵書を借りて読んで、お話の内容や情報をメモったものです。話者名は巻末に出身地とともに紹介されていて、お話の採録地と照らし合わせたものです。(2012年8月現在)

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