里の語りべ聞き書き 第08巻
書籍名里の語りべ聞き書き 第08巻
編著名川内彩友美
出版社有限会社 三丘社
発刊日1990年01月10日
管理番号sato08
※掲載情報は 2015/5/5 1:38 現在のものです。内容が変更になる場合もありますので、あらかじめご了承ください。
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収録数22話
収録数22話

目次

さるむこ,ゆうれい畑,とんち好きのじゅえむどん:草刈り,とんち好きのじゅえむどん:さるがおりたら,とんち好きのじゅえむどん:餅焼き,鳥飲みじいさん,やまんぶあ,化け猫,じんじん石とばんばあ石,でいらぼっちとふんどし窪,姉妹地蔵,ちぎれた片袖,汗かき地蔵,閼伽池さん,勝負橋,炭焼き長者,土居のあほう,猟師と大入道,雀の孝行,越原左衛門話:その1、どこまでいっても七里,越原左衛門話:その2、一口味噌,越原左衛門話:その3、絹の蚊帳

巻末に掲載されていた「話者名」一覧

原沢はる(群馬県)、五関静子(千葉県)、笠原政雄(新潟県)、篠崎芳治(神奈川県)、細谷貴久子(神奈川県)、瀬窪見次(石川県)、秀森典嶺(三重県)、江原重吉(京都府)、藤原勇太郎(兵庫県)、神田弘照(兵庫県)、中岡孝之(奈良県)、高田米一(和歌山県)、白根英之(広島県)、伊勢崎信太郎(東京都)、渡辺鶴寿(山梨県)

里の語りべ聞き書き 第08巻 読んだ感想というかメモ

さるむこ
話者:原沢はる(話者リストより)
三人の娘がいるお爺さんが、山仕事を手伝った猿に嫁をやると約束。やさしい末娘が猿の婿になって山へいった。その年の暮れ、嫁と猿婿は、父親においしいつきたての餅を届けると計画して猿婿さんは背に臼を背負い、嫁が後ろから杵でつきつき山を下りた。十分疲れている猿婿さんに、崖に咲いている桜を取ってくれと頼む嫁。臼を背負ったまま崖の桜の木の上へ登らせ、ついに枝が折れ猿は臼とともに崖下へ転がり落ちた。嫁は「臼が上、猿が下」と喜びながら家へ帰って行った。
ゆうれい畑
話者:五関静子(話者リストより)
ねこの盆踊り(0638)の類話。あいている畑で夜な夜な化け物が現れ踊る、という噂が立ち村人たちはおびえた。正体を見極めようと、若者たちが物陰に隠れていると、かわいらしい猫たちが頭に手拭いをかぶって楽しげに畑で踊っていた。正体がわかった村人たちは、もう誰も恐れなくなり手拭いを盗まれても、見て見ぬふりをするようになった。
とんち好きのじゅえむどん:草刈り
話者:五関静子(話者リストより)
きゅうべえという大地主に雇われた作男「じゅえむどん」のエピソード。もう青草はないのに、どうしても馬にやる草を刈ってこいといわれ、野バラのツルを刈り馬小屋に投げ込んだ。棘に驚き暴れる馬を見て、何事かと驚くきゅうべいさんに、すました顔してじゅえむどんは「馬が喜んで跳ねている」と言い放つ。
とんち好きのじゅえむどん:さるがおりたら
話者:五関静子(話者リストより)
畑仕事にいったじゅえむどんに、「さる(夜つゆ)が降りだす夕方頃には戻ってこいよ」とのいいつけに、じゅえむどんはなぜか昼ごろ帰ってきた。「山から猿回しの猿がおりてきたから」だと。
とんち好きのじゅえむどん:餅焼き
話者:五関静子(話者リストより)
餅は遠火でじっくり焼いた方がおいしい、とアドバイスを受けたので、ある時の江戸の大火事の際に、餅を対岸からかざして「まだ餅が焼けないなあ」と頑張っていた。
鳥飲みじいさん
話者:笠原政雄(話者リストより)
だんごをあげた鳥が、じいさんがあくびをした際に腹にとびこんだ。爺さんの腹の中で鳥が鳴いている。
やまんぶあ
話者:伊勢崎信太郎(話者リストより)
もちよ婆さんとさびしがり屋の山姥の話。山姥は、遊んでくれるかわりに、山の幸やら薪やらを取って集めてくれる。いつの日か、もちよ婆さんが天寿をまっとうした時には、山奥には大風が吹きあれ、きっと山姥が泣いていたのだろう、と村人たちは噂しあった。
化け猫
話者:伊勢崎信太郎(話者リストより)
八丈島には狐やタヌキは住んでいない、ただし化け猫の話は昔からある。年取った化け猫が、牛を谷底へ引きずり落とそうとした話。また、山姥が化けたりできるのは、この化け猫の力を借りるからだと言われている。
じんじん石とばんばあ石
仲の良い爺婆がいた。日照りが続いたとき、夢枕に立たれた神様が「お前が人柱になったら雨を降らしてやろう」と言われ、村人たちのためにと相模川に身を投げた婆。それを後から知った爺が、相模川の川下から、どことなく婆さんににた石を見つけ、家の近くに置いた。これをばんばあ石と呼んだ。やがて爺も死ぬと、村人たちはばんばあ石の隣に石を置いた。これをじんじい石と呼んだ。
でいらぼっちとふんどし窪
相撲好きのでいだらぼっちの巨人が、投げ出された周辺の草木はなぎ倒されて、今の武蔵野原になった。ある時、富士山を持ち上げようと足を踏ん張ると、そこには相模原の鹿沼と菖蒲沼ができた。どうしても富士山を持ち上げられなかったのであきらめて元来た道を帰ろうとすると、締めていた6尺ほどのふんどしの端がほどけて、ふんどしを引きずった溝ができた。これをふんどし窪という。
姉妹地蔵
話者:渡辺鶴寿(話者リストより)
きょうだいと振り仮名あり。羽根子山にあるお地蔵さんの話。昔、貧しくとも美しく気立ての優しい姉妹がいて、大きな農家の息子に見初められた。相思相愛であっても、身分の違いで結婚は許されず、毒を飲んで心中することにした。姉たちの境遇に心を痛めた妹も、一緒に心中することにして、まず先に妹が毒を飲んだ。姉も続いて毒を飲んだ。男も毒を飲もうとしたときに、毒により苦しみ顔が般若のようになった姉妹を見て、男は毒を飲むのをやめた。姉妹だけが死んでしまい、あわれに思ったのちの人々が、姉妹地蔵を作って祭った。今もあるそうだ。
ちぎれた片袖
話者:瀬窪見次(話者リストより)
貧しい男との結婚を許してもらえなかった美しい娘「りか」は、結婚前に孕んでしまった。しかし、そのまま出産を迎え、難産の末死んでしまった。りかの家では弔うこともしてあげなかったので、ある時、恋仲だった男のところに幽霊となって現れ、成仏できないので弔ってほしいと依頼する。本物の証拠に、りかの着物の片袖をちぎって渡したが、確かにそれは実家の蔵にあった鹿の子の着物の一部だった。
汗かき地蔵
話者:秀森典嶺(話者リストより)
アニメの汗かき地蔵とは違う。内容は、、、忘れた。
閼伽池さん
話者:江原重吉(話者リストより)
雨乞いの阿か池(0732)の類話ですが、雰囲気が違う。主人公の男は、アニメと違い少し頭が足りない男。
勝負橋
話者:江原重吉(話者リストより)
大屋屋敷という豪農の男衆が小蛇を蹴っ飛ばすと、大きな大蛇に姿を変えて襲ってきた。その場はどうにか逃れたが、後日「三河内と明石の境の小川の橋」にて決闘することになった。男衆は大きなカマでどうにか勝利し、その後この橋を「勝負橋」、この川を「勝負川」と呼ぶようになった。
炭焼き長者
芋ほり長者(0134)の類話。鴻池の長者の娘と貧乏な炭焼き男が、神さまのお告げ通りに結婚して幸せになった話。
土居のあほう
世間知らずの田舎者のエピソード。他のエピソードとして「よそ者の見分け方」も記載されている。内容は、三田の九鬼さんがお殿様をしていたので、この地方では鬼をはらう豆まきはしない。また、ひいらぎは「鬼の目つき」と言われているので、ひいらぎはうえない。よそから来た人はそれを知らないので、よそ者であることがわかる。(同じ兵庫県の話)
猟師と大入道
話者:中岡孝之(話者リストより)
鉄砲の名人である「茂蔵」の話。珍しく12ページもある超大作。猟場(なわばり)を巡って、大入道と茂蔵との戦いの話。
雀の孝行
話者:高田米一(話者リストより)
雀とキツツキ(0019)の類話。
越原左衛門話:その1、どこまでいっても七里
話者:白根英之(話者リストより)
比婆郡比和町の奥地に住む、左衛門という頓智者の話。
越原左衛門話:その2、一口味噌
話者:白根英之(話者リストより)
比婆郡比和町の奥地に住む、左衛門という頓智者の話。
越原左衛門話:その3、絹の蚊帳
話者:白根英之(話者リストより)
比婆郡比和町の奥地に住む、左衛門という頓智者の話。

※この書籍情報は、紅子が国会図書館の蔵書を借りて読んで、お話の内容や情報をメモったものです。話者名は巻末に出身地とともに紹介されていて、お話の採録地と照らし合わせたものです。(2012年8月現在)

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